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DEAN FUJIOKA「Neo Dimension」が予想以上にエモかったので熱く感想を語ってみる

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先日、エモトラップみたいな曲だったらいいなぁと妄想丸出しで書いたDEAN FUJIOKAの新曲「Neo Dimension」。リリース後に実際聴いてところ、良い意味で予想を裏切る素晴らしい曲でした。

 

DEAN FUJIOKAの新曲「Neo Dimension」を聴く

すでにお聴きの方はご存知かと思いますが、サウダージ感と言いましょうか。「Neo Dimension」は、哀愁漂うラテンミュージックのテイストが取り入れられた曲で、自分の予想とは全く異なるテイストだったわけですが、感じたのは"夏"。

今年はコロナ禍ということで、気分的にホントただ毎日暑いだけの日々が続いているみたいな感じで過ごしているのもあって、「今ってこういう曲が聴きたくなる季節だったんだな」というまともに季節を感じ取れる感覚を取り戻すことができました。

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ラテンフレーバーと思いきや実はアフロビーツの影響もあったりして!?説

以前も書きましたが、近作でもベースミュージック、トラップを軸にグローバルな先端トレンドを取り入れてきたDEAN FUJIOKAだけに、今回のラテンテイストも季節的なことだけに限らず、昨今のラテンミュージックトレンドも取り入れているのかなぁと思ったり。

例えば、今年リリースされたTame Impalaのアルバム『The Slow Rush』なんかもそういうフィーリングがあったし、どこかしらそのトレンドの部分は意識しているのかなと考えた一方、過去のことを考えるとまた別の可能性も頭によぎりました。

そのよぎった答えとは今、世界的なトレンドになっているアフロビーツ(Afrobeats)! 「Neo Dimension」は、一見するとダンスホール系の曲かと思いますが、そのアフロビーツにもそういうテイストは含まれるのです。

ざっくりとアフロビーツとはなんぞや?という話を

そもそもアフロビーツは、Fela Kuti(フェラ・クティ)、今年亡くなったTony Allen(トニー・アレン)らに代表されるアフロビート(Afrobeat)とは似て非なるものです。

ただ、アフロビーツには、はっきりとしたジャンルのスタイルの定義がないので、アフロビートの影響もどこかしらにはあるとは思いますが、今、注目を集めている"アフロビーツ"といえば、ヒップホップ、レゲトン、ダンスホール、ハウス、R&B、ソカなど、様々なブラックミュージック、ラテンミュージックを取り入れた西アフリカを中心に発展してきたアフリカのご当地”ポップス”のことを言います。

それがUKなどに派生してベースミュージック、とりわけグライム界隈と結びついたり、トレンドに目がないDrakeに取り入れられたりと2010年代に広範囲に拡がり、今ではBeyoncé(ビヨンセ)もその支持者の一人になっていたりします(2019年の『ライオン・キング』インスパイアードアルバムは、アフロビーツの著名アーティストが数多く参加)。

DON'T JEALOUS ME

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  • Tekno, Yemi Alade, Mr. イージー & Lord Afrixana
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

リリース後に楽曲について色々考察したくなるのがDEAN FUJIOKAの音楽の良いところ

DEAN FUJIOKA作品では、これまでにもラテン、ブラックミュージックでいえば、トロピカルなダンスホール、トラップ由来の三連譜フローなどが取り入れられているため、音楽トレンドに敏感な彼のことを考えると、直接的とは言えないまでもどこかしらで意識はしているはず。

特に「Neo Dimension」のバウンシーなリズムパターンを聴いていて、これはダンスホールなのだろうか? それとも実はアフロビーツを意識しているのだろうか? と考えこんでしまいました。

「Neo Dimension」はメロディーを聴けば、ラテンミュージックの要素が強いことはまあまあ明白ですが、下にあるような曲を聴いているとリズムパターンでいうとアフロビーツにも通じるところがやはりあります(ただ、そもそもアフロビーツには先述のような要素があるので当然といえば当然なのかも)。

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このラテンインスパイアなのか、アフロビーツインスパイアなのかという話は、あくまで個人的な妄想に過ぎないので突き詰めていくのもアレなんで、一旦、ここまでに。

でも、リリース後にこんな感じで楽曲について、影響がうかがえるものなど色々と考察したくなるのは、やはりDEAN FUJIOKAの音楽の魅力的な部分だと思います。そのあたりのことについてもいつか語られる日がきたら嬉しいですね。以上、「Neo Dimension」の感想でした。

余談ですが、2010年代のアフロビーツのおおまかな流れはここにまとまっているので気になった人はご一読を。

あと、Wikiの"Afrobeats"ページもおすすめです。

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