日本時間で今週月曜の深夜頃、突如報道されたDaft Punk(ダフト・パンク)の解散劇。先日2/23は祝日だったこともあり、朝からTwitterはじめ、各種SNSでそれに触れた話題が雨後の筍のごとく、ボコボコと発信され、Twitterでもトレンド化していました。
かくいう私もDaft Punkには大きな影響を受けた口で、とにかく彼らの思い出を発信しまくり。トリビュートに時間を費やしていたわけですが、もちろん影響を受けていたのは一介のファンだけでなく、ミュージシャンも同じこと。
Daft Punkの思い出をふりかえる
— Jun Fukunaga (@LadyCitizen69) 2021年2月22日
イギリスにはDaft Punk音源をオーケストラで演奏する交響楽団がいる...。
今、イギリスで話題騒然! 人気を集める「Daft Punk Orchestra」とは? https://t.co/UBpA1MiHVn #blockfm #daftpunk
*このツイートのスレッドにずらーっとDaft Punkの思い出が綴られています。
中には今話題の音声SNS「Clubhouse」で、Daft Punkの思い出を語るミュージシャン(メンツがDisclosureだったり、Nile Rodgersだったりでくそヤバい!)も現れたり、Daft Punkの2ndアルバム『Discovery』収録曲の「Face To Face」への参加で知られる御大、Todd Edwardsに関しては、その「Face To Face」の手書きの歌詞を公開したりと、プロのミュージシャンもDaft Punkへの強い思いを発信しまくりでした。
半端ねえ pic.twitter.com/gzn4B1JgnW
— ALI& (80KIDZ) (@alifrom80kidz) 2021年2月23日
These are my handwritten lyrics from the writing and recording process of Daft Punk 'Face to Face' if you can read my handwriting you can see we had a few changes along the way, but I couldn't of been happier with how it turned out. #DaftPunk #DaftPunkForever #facetoface pic.twitter.com/U3ODz9eN8o
— Todd Edwards (@toddedwards3000) 2021年2月23日
そんな状況の中、負けていないのが熱狂的なDaft Punkファン。YouTubeにはかねてからDaft Punk関連の動画を蒐集する専門チャンネルだったり、はたまた自分でフッテージを集めて、Daft Punk伝説の大規模ワールドツアー『Alive 2007』を編集(音源リマスターやカメラ視点追加など)して公開する猛者が存在しましたが、今回、私が見つけたのは、それ以上の猛者。なんとVRで『Alive 2007』を再現した動画をDaft Punk解散が報じられた直後に公開したというから驚きです。
その動画『Daft Punk - Alive 2007 - Vinyl Reality』をアップロードしたのは、Flip RealityというYouTubeユーザー。VR再現動画ではVR DJアプリケーション『Vinyl Reality』が使われているようです。
動画のキャプションによると、実際に彼は2007年6月にスコットランドの音楽フェス「RockNess」でDaft Punkの「Alive 2007」セットを体験済みとのこと。また動画で使われているステージは、数年前にUnity SDK for Vinyl Reality(UnityEditorを使用してVinylRealityのカスタム環境を作成できる開発キット)の使い方を勉強する中で初めてVRで再現したものだったそうです。
そして、今回そのVR化されたステージを使い、自らVinyl RealityでDJプレイし、カメラワークを追加して、「Alive 2007」のフルライブセットとして動画公開するに至ったそうですが、ここでやばいのが動画の尺。
一般人がすぐに手に入れられるDaft Punk「Alive 2007」音源といえば、正規音源として販売/ストリーミングカタログにあるライブアルバムの『Alive 2007』ですが、同アルバムの再生時間は1時間24分。一方で『Daft Punk - Alive 2007 - Vinyl Reality』動画の再生時間は1時間22分です。
まさかと思って確かめてみたら、動画では、例えばライブ盤1曲目「Robot Rock/Oh Yeah」で聴ける冒頭の歓声がカットされていたり、最後の「Human After All / Together / One More Time (reprise) / Music Sounds Better With You」では、One More Timeの声ネタフレーズが少なかったりしていることから、おそらくこれ、わざわざライブ盤を使って、DJミックスしなおしているんだと思います。
キャプションには先述のとおり、"自らDJプレイした"とはあることから、てっきり私は普通にライブ盤で使われたのと同じ通常の音源を使って再現したのだと思い込んでいました。なので、これにはマジでびっくりです。
Daft Punkファンの中には『Alive 2007』音源をDAWを使い再現を試みる猛者も過去にはいましたが、今回のVR再現に取り組んだFlip Realityもやはりその猛者です。猛者! そんな心意気に同じくDaft Punkファンの私も心を打たれました。『花の慶次』で言えば、同じ"いくさ人"として涙するってやつです。
ちなみにこちらの動画はあくまでVRで再現しただけなのでVR対応していません。ただ、過去に松本零士デザインのキャラでおなじみ『インターステラ5555』仕様の仮装空間の中で「One More Time」を楽しめるVR動画を作った猛者もいました。なので、バーチャルでDaft Punkの世界に没入したい方は下の動画をお楽しみください(VRデバイスなしでもYouTubeの2D動画は視聴可能)。
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Top image via Flip Reality
Reference: Flip Reality