さっき、たまたまPitchforkのサイト開いたら、腰抜かしました。タイトルにあるとおり、フレンチハウスのアイコン、Daft Punk(ダフト・パンク)が解散を発表したからです。
Pitchforkによると、Daft Punkの解散は、2006年の映画『Electroma』から抜粋した「Epilogue」というタイトルの8分間の動画の中で発表されたとのこと。近年のDaft Punkに関する噂のほとんどは、ガセネタなのですが、Pitchforkが彼らの長年のパブリシストであるKathryn Frazierに確認したところ、どうやらマジだったようです。
気になる解散理由は不明とのことですが、近年、Daft Punkとしてはほとんど活動していなかったことから、モチベーション的なものは確実に下がっていたとは思いますが、それでも...というのがこの解散に対する正直な自分の思いです。
思い返せば、2017年に噂されていた彼らの節目にそれまで行われてきた大規模ツアー「Alive」も結局、噂が出ては立ち消え続けていたし、それももしかしたら解散の予兆だったのかも...と思ったり。
これまでに「Around the World」、「Da Funk」、「One More Time」、「Harder, Better, Faster, Stronger」などのフレンチハウス、フィルターハウスの名曲で、世界中のダンスフロアをロックしたDaft Punk。
そして、結局、これが最後のアルバムになってしまいましたが、2013年のアルバム『Random Access Memories』は、グラミー賞も受賞。思い返せば、最後のDaft Punk名義でのリリースは、2016年のThe Weekndとの「Starboy」、「I Feel It Coming」ということを考えるとう〜ん、正直もっとDaft Punkの楽曲を聴きたかったですね。
個人的に気になるのは、Daft Punkがサントラを手掛けた映画『トロン:レガシー』の続編制作が噂され、昨年、そのサントラ制作をDaft Punkが担当する可能性が取り沙汰されていたこと。普通に考えたら、今回の解散話でそれも立ち消えになってしまうとは思いますが、ファンとしては最後の置き土産として、水面下で制作していてほしい。そんな風に強く思います。
あっ、そういや映画関連では、結局ガセでしたが、ダリオ・アルジェント監督最新映画の音楽を手がけるという話もありましたね...。
それにしても改めてショックですわ。ちょうど先日、2017年にDaft Punkの『Homework』収録曲で最後までサンプリングネタがわからなかった「Flesh」が、その当時、20年の月日を経て、サンプリングネタの正体が明らかになったという、このWebzineの記事を懐かしいなぁと思い、読み返していたので、今回の解散話は輪をかけてショックです。
近年のDaft Punkメンバーである、Thomas BangalterとGuy-Manuel de Homem-Christoは、それぞれソロでプロデューサーとして、盟友のギャスパー・ノエの映画の音楽を手掛けたり、先述のThe WeekndやGesaffelstein、"フレンチアイコン"のサラブレッド、シャルロット・ゲンズブールなどの作品に参加しているので、今後はそんな感じで裏方仕事をやっていくのかなと...。
でも、せっかく解散したのであれば、個人的にはかつてそれぞれが運営していた「Roulé」、「Crydamoure」を再始動して、StardustやLe Knight Club名義で何らかのリリースがあってもいいなーと思います。まあ、それこそ、空想、妄想の世界の話ですが...。今後の2人の活動に注目したいと思います。
ということで、RouléとCrydamoure音源を一挙にチェックできる、伝説のBoys Noizeによる「Roulé & Crydamoure Mix」を聴こうじゃないの。というのが、今の私の気持ちです。
追記:ひさしぶりにA-TRAKのDaft Punk「Robot Rock」使ったルーティンを見たのですが、馬鹿テクすぎてエグかったです。
A-TRAKのDaft Punk「Robot Rock」使ったこのルーティン、エグすぎるし見て #Daftpunkpic.twitter.com/XIS539T56M
— Jun Fukunaga (@LadyCitizen69) 2021年2月23日
追記2:
解散報告動画『Epilogue』では先述のとおり、映画『Electroma』のシーンが元ネタとして使われているわけですが、爆発と最後に"永遠"を感じる太陽(夕陽)が映し出されるシーンは、同じフランス人ということもあってか、ゴダールによるヌーヴェルヴァーグの傑作映画『気狂いピエロ』のラストシーンを彷彿とさせました。
Daft Punkといえば、"サンプリング"がサウンドの肝のひとつになっていますが、ゴダールも引用を多用する映画監督。サンプリング=引用という文脈で捉えると、Daft Punk的にも最後に自身の映像作品とゴダール(『気狂いピエロ』のラストシーンで引用されたのはアルチュール・ランボーの「永遠」)をサンプリングしたと考えると、彼ららしい幕引きだったのでは? と一夜開けた今、もう一度見返してみて、改めて思いました。(『Epilogue』及び『Electroma』には海ないけど...)
見つかったぞ!
何がだ? 永遠。
太陽にとろけた
海。
*最初に見た時、爆発シーンは元々『Electroma』にもあった気がしてたけど、夕陽はどうだったかな... 超うろ覚え... と思っていて、もう一度見返してみたら、両シーンとも『Electroma』にありました。
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Top image via chrisjortiz
Reference :https://pitchfork.com/news/daft-punk-call-it-quits/