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Nipsey Hussle殺害の容疑者に第1級殺人罪との判決が下されるという話


7月6日、 2019年3月31日にNipsey Hussle(ニプシー・ハッスル)を銃撃し、殺害した容疑で逮捕されているEric Holder容疑者に有罪判決が下されたようです。

 

 

NPRによると、Eric Holderは、陪審員が2日間にわたって約6時間審議した結果、第1級殺人罪との判決が下されたとのこと。これにより3年以上続いた訴訟と、コロナ禍のためにしばしば延期された裁判に終止符が打たれたことになります。

またこの銃撃事件の他の2人の犠牲者についても、2件の自発的過失致死未遂で起訴されたとのこと。こちらの事件では、終身刑の可能性があり、判決は9月15日に言い渡される予定です。

Nipsey HussleとEric Holderは、同じLAのストリートギャングのメンバーとして育ち、何年も前からお互いを知っていた旧知の仲。

裁判では銃撃事件の目撃者から、地元企業の監視カメラに映し出されたEric Holderの現場到着、銃撃、退去の様子まで、Eric Holderに不利な証拠は多数あったそうです。そのため、弁護士は彼が犯人であることを否定せず、より軽い過失致死罪で有罪にするよう陪審員に求めていました。

ちなみにこの銃撃事件は、Eric Holderが当局の情報提供者として活動しているという噂について、2人が交わした会話の後に起こったと言われています。

このことについて、Eric Holderの弁護士は、Nipsey Hussleのような著名人から「密告者」であると公に非難されたことが、Eric Holderに「激情」をもたらし、銃撃は故意ではないと主張していました。

一方、検察はNipsey Hussleが亡くなる前に会話していたEric Holderとその場にいた他の全員がとても落ち着いていたので、"密告"が主な動機であるはずがないと主張。Eric Holderが以前からNipsey Hussleに対して何らかの羨望や憎しみを抱いていたに違いないとして、事件が計画的なものだったとEric Holder側の主張を否定していました。

youtu.be

Nipsey Hussleといえば、音楽業界で得た富と名声を活かして、地元のコミュニティ発展のために尽くしたことで抑止得られる人物。しかし、その"成功者"という一面がかつての知人を犯行に走らせたとすれば...。

アメリカでは今年5月の銃乱射事件が大きな注目を集めましたが、先日も独立記念日のパレードで銃乱射事件が起きるなど、この手の事件が止まらない状況です。ちなみにForbesによると、アメリカでの今年上半期の銃乱射事件は306件、約1万人が銃が原因で死亡とのこと。

それを踏まえて、Nipsey Hussleへの銃撃が感情的なものであったにせよ、怨嗟からくる計画的なものであったにせよ、本当にアメリカは銃規制した方がいい...。

私は以前からアメリカの銃社会が怖いと思っている口ですが、改めてそう思わされました。