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Daft Punkギ=マニュエルのLe Knight Clubが手掛けたFPM「Philosophy」リミックスを聴く

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先日、Daft Punkの解散報道後に、FPM(Fantastic Plastic Machine)の田中知之氏が、Daft Punkの思い出をこんなツイートとともに振り返っておられました。

 

なんと、Daft Punkの片割れであるGuy-Manuel de Homem-Christo(ギ=マニュエル・ド・オメン=クリスト)のユニット、Le Knight ClubがFPMの「Philosophy」をリミックスしていたとのこと。

「Philosophy」は、FPMのアルバム『too』収録曲ですが、Le Knight Clubによるリミックスはその『too』のリミックスアルバム『zoo』に収録されています。

Le Knight Clubは、先述のGuy-Manuel de Homem-Christoと彼と共にフレンチタッチの伝説的レーベル「Crydamoure」を共同経営していたÉric Chedeville(エリック・シェドヴィル)が結成していたユニット。

Le Knight Clubは、1997年に設立された「Crydamoure」から「Hysteria」、「Soul Bells」、「Nymphae Song」などをリリースしています。

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レーベル自体は2003年に終了しましたが、レーベルカタログにはGuy-Manuel de Homem-Christoの弟でもあるPlay PaulことPaul de Homem-Christo、そのPlay Paulのユニットで、Phoenix「If I Ever Feel Better」の名リミックスで知られるThe Buffalo Bunch、さらにはDaft Punkに影響を与えたシカゴハウスを代表するプロデューサー、Paul Johnsonなどが名を連ねています。

そんなLe Knight ClubによるFPMのリミックスは、Le Knight Clubというか、「Crydamoure」の匂いがするルーピーなハウストラックになっています。

 


ちなみにFPM田中さんが画像を挙げていたアナログ盤は、調べてみるとDaft一派との親交が深い職業"フランス人"ことムッシュ梶野彰一氏のレーベル「L'Appareil-Photo Bis」の30番でFPM『You』のAAサイドに収録されていました。


このリミックスが収録されている『zoo』のトラックリストを見ていると、例えばTahiti 80だったり、Masters At Workだったり、当時のシーンの第一線でバリバリ活躍していた、かつ、ここ日本でも人気が高かったアーティストによるリミックスが収録されていることに気づきます。その意味でこのアルバムは、日本が産んだスーパースターDJ/プロデューサー、FPMのすごさを改めて実感できる1枚でもあります。

個人的にはLe Knight Clubもさることながら、当時の北欧クラブジャズの旗手だったKOOPのリミックスも収録してるところがすごい。FPM田中さん、さすがやで...。

ちなみに私が好きなKoopのアルバムは『WALTZ FOR KOOP』。当時の北欧クラブジャズの名盤として知られる1枚も合わせてご堪能くださいませ。

 

そういや、Guy-Manuel de Homem-Christo、直近の仕事ってシャルロット・ゲンズブール(Charlotte Gainsbourg)のアルバム『Rest』(2017年)収録のアルバムのタイトル曲でもある「Rest」のプロデュースだったような。うろ覚えなのであとでちゃんと調べます。

それにしても「Rest」、MVもさることながらメランコリックが極まっていますね。これが"パリのエスプリ"ってやつか...(言いたいだけ)

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*エスプリとは: 知性、才気、ウィットなどの意味で使われます。

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Top image via Tomoyuki Tanaka