ベルリン在住の韓国人フィメールプロデューサーのPeggy Gouが、今月Ninja Tuneからリリースした『Once』に続き、4月に新作12インチ盤『Travelling Without Arriving』をリリースするそうです。
Phonica Whiteからの12インチにはGe-OlogyによるRemixも収録
『Travelling Without Arriving』は、2016年に12インチ盤『Day Without Yesterday / Six O Six』をリリースしたUKのPhonica Recordsのサブレーベル・Phonica Whiteからのリリースになります。同時収録はアーバンなシンセ使いに定評があるニューヨークのプロデューサーのGe-Ologyによる「Travelling Without Arriving(Ge-Ology)」のRemixで全2曲入り。
現在は、共にこちらdeejay.deのリンクから試聴可能。オリジナルはPeggy Gouらしいボディなエレクトロにほのかなスムースシンセが乗っかったスタイル。Ge-OlogyによるRemixはそれをよりディープハウスにしたようなテイストになっています。このGe-Ologyの件、私的には胸アツです。
Ge-Ologyのキャリアがものすごいことに気づく
deejay.deのリリースに関するキャプションを読んでいたのですが、今作のリミキサーのGe-Ology、以前はMos Def, Talib Kweli, Jill Scott, De La Soul, Yukimi Nagano (Little Dragon)、そして若き日のTupacの音源制作にも関わっていたそうでびっくり。キャリア、ハンパないです。
私はGe-Ologyのアーバンでジャジーなエレクトロニックディープハウス「Moon Circuitry」がすごく気に入っており、一時期ヘビロテで聴いていたのですが、そこまでのキャリアの人とは恥ずかしながら知らず…。
一時期業界から離れていたか、その期間完全に裏方に徹していたのかは定かではないのですが、2015年にTheo Parrish主宰「Sound Signature」からリリースした先述の曲でシーンに復帰したそうです。バウンシーなビートで独特のグルーヴがある彼のトラックですが、今にして思うと、大物ヒップホップ勢仕事がそこに活かされているのかな〜なんて思ったり。
Ninja Tuneからの『Once』はラテン・ディープハウスありEBMありで快作
一方、Peggy Gouのことも最後に少し。冒頭でもお伝えした今月リリースされた『Once』ですが、こちらもPeggy Gou自身がボーカルも担当した曲を収録。個人的に好きなのはラテン・マシーンディープハウス「It Makes You Forget(Igehane)」とPeggy GouらしいEBM「Han Jan」。
特に前者は、音楽的には全く違うイメージのMasters At WorkなんかでもDJでプレイしそうな、いわばJazznovaテイストな曲で心地よいだけでなく踊れる曲になっています。またThe Aztec Mystic A.K.A DJ Rolandoによる名作デトロイトテクノ「Jaguar」を彷彿とさせるストリングス系シンセも印象的。
EP全体を通して感じるのは彼女の音楽性の幅の広さを見事に示してみせたこと。そのため何気にかなりの快作なのではと思っています。
なお、新作の『Travelling Without Arriving』は4/27に発売が予定されています。
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Source: deejay.de