letter music

日々更新される音楽情報を読み解くWebzine

「イッツ・ア・ドリアン・コンセプトですよ」状態が突き抜けて素晴らしいDorian Concept新作アルバム『The Nature of Imitation』

f:id:fantasydub:20180817200601j:plain

今週から世間一般的にはお盆休みで休暇を楽しんでおられる方も多いかと思います。一方、私はと言えば、それなりに大人でそれなりに実家関連の法事がいくつかあり、地元に戻り光の速さで寺に足を運んではそれをこなし…みたいなことを何度かすませつつ、その他の時間はせっせと仕事に精を出しているため、そんなにお盆感はないなぁ〜、なんて気分です。

がしかし、いよいよ今夜、以前から楽しみにしていたソニマニ aka Sonic Maniaということでようやく今週のエンジンもかかりだしてきている次第です。

 

ついにソニマニ aka Sonic Mania 2018が始まる…

そんなソニマニで個人的にもはや問答無用、期待しかないといったのが、自分の中の神アーティスト、All Time Best ArtistであるMy Bloody Valentain(マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン)のライブ。洋楽に目覚めた10代後半の時期にどういうわけか急に気になりだして手に取ったのがかの名盤『Loveless』で以来、長きに渡り、あの白昼夢のような甘く芳しいノイジーな音楽の虜になって幾星霜なわけで。とはいえ、実はまだ1度もライブを見たことがないというマイブラに対する不義理な行いを今日の今日まで続けてきたわけなので、今夜のライブを観ることでその禊ができるんではないかと勝手にシリアスに考えています。

www.jfmusicwritterclass.com

 

BrainfeederステージではDorian Conceptが楽しみすぎる理由

というわけで私の中ではあくまでマイブラファーストな感じのソニマニ aka Sonic Mania 2018なのですが、もちろん、Flying Lotus(フライング・ロータス)率いるBrainfeeder軍団によるステージジャック的な「Brainfeeder night」も気にはなっており、最近発表されたFlying Lotusの日本初3Dライブ、新作アルバムも最高だったRoss From Friends(ロス・フロム・フレンズ)あたりのライブはマストかなと。

しかし、やっぱり1番は今年からBrainfeeder移籍のオーストリアが産んだバカテクミュージシャン/ビートメイカー/プロデューサーのDorian Concept(ドリアン・コンセプト)です。もちろん出演アナウンスがされた時から、以前のアルバムもお気に入りだったため、期待値は実は他のBrainfeeder周りよりは高かったわけですが、今月リリースされた最新アルバム『The Nature of Imitation』を聴いて、その気持ちは天井知らずで爆上がり。

先日のAphex Twin(エイフェックス・ツイン)の新曲を聴いた時もそうでしたが、ホント今の時代の音楽で、人間の感情を揺り動かすのは、これが俺だといわんばかりの突き抜けたオリジナリティーもとい、”俺イズム”なのでは? と改めて考えるようになったので、そういう意味ではその『The Nature of Imitation』はまさにそれだったと思います。まあ、あくまで私個人の中での話のため、恐縮ではあるのですが...。

 

”イッツ・ア・ドリアン・コンセプトですよ”な『The Nature of Imitation』

しかし、冗談抜きでこのアルバムは本当に素晴らしい俺イズムの塊といった印象を受けます。まさにジャストこのお盆時期に久しぶりに実の弟に会い、サッカー・本田圭佑選手メルボルン移籍の話題になった際、この前のW杯時のネットスラング?、としてにわかに流行した”イッツ・ア・ケイスケ・ホンダですよ”を彼が連呼していたので、それをあえてここで踏襲させて頂きますと、Dorian Conceptのアルバムはまさに”イッツ・ア・ドリアン・コンセプトですよ”状態と言いたいです。

それくらい”イッツ・ア・ドリアン・コンセプト”な『The Nature of Imitation』では、先行曲でライブリハ動画も公開していた「J Buyers」の甘くエモく、壮大な展開も素晴らしい、さらに動画で観ているのでバカテクという、いわば私にとっては好きなものをいっぱい詰め込んでくれた”ミックス弁当”のような魅力は「嫌いになんてなれないよ、バカヤロー」という感じのため、ライブで披露されたら絶対にいの一番に歓声をあげてやろうと思うくらい好きです。

エレクトロニカ、IDMヒップホップをジャズに置き換え、演奏までしてしまうのヤバすぎ

またそのほかの収録曲では、日本でのCD販売元のBeatinkのサイトにもあるようにDorian Conceptがこれまでに影響を受けてきた”60年代ジャズ、70年代フュージョン、80年代ネオ・プログレッシヴ・ロック、90年代エレクトロニカといった各年代ごとの音楽”の文脈がありありとよくわかるのも素晴らしい。

過去、かのJimmy Edgarは、”デトロイトテクノをジャズに置き換えた”みたいなことを言われていた時期があったと記憶していますが、Dorian Conceptも超広義的にみれば、エレクトロニカ、IDMヒップホップをジャズに置き換えた電子音楽のアーティストであり、さらに彼はそれを自身がこれまでに培ってきたバカテク演奏スキルでライブ感を加えるわけですから、少なくとも私の中ではなんかもうやっぱり俺イズムの塊で、”イッツ・ア・ドリアン・コンセプトですよ”なわけなのです。

 

ですので、アルバム収録曲「No Time Not Mine」のエレクトリックなフュージョン感、「Dishwater」のアヴァンギャルド系電子系フリージャズ感、「E13」の聴いているだけで光の速さで指が鍵盤を走る様子が目に浮かぶ感じとか、ソニマニのステージでどの程度まで再現されるか、もしくはCDなりデータで聴ける音源をどの程度まで上回る衝撃を観るものに与えてくれるかが今から楽しみです。

ちなみにDorian Conceptの出演時間は公開されているタイムテーブルで確認すると本日22:30にソニマニに降臨の模様。”イッツ・ア・ドリアン・コンセプト”なライブを楽しんで、マイブラの甘美なシューゲイザーノイズで今夜は燃え尽きたいと思います。以上、お後がよろしいようで。

Follow letter music twitter! 

Image via Beatink