今月、フランスの名門エレクトロレーベルEd Bangerが、Instagram上で一部公開し、話題になったDaft Punk(ダフト・パンク)メンバーThomas Bangalter(トーマ・バンガルテル)のレアな新曲「Riga (Take 5)」のフルトラックがネット上に公開されていました。
500枚限定の映画サントラアナログ盤に収録された「Riga (Take 5)」
同曲は、2017年のラトビア映画『Riga (Take 1)』のサントラに収録されたもので、14分41秒もある長尺のトラック。しかも片面プレスの500枚限定アナログ盤として今年パリのLuminor Hôtel de Villeにて同映画が公開された際にのみ販売されていたということから、フレンチハウス界隈のファン、というよりRoule以来のフレンチタッチ狂からすれば、喉から手が出るレベルで欲しい超レア盤です。
Discogsによると、サントラ本編はジャズパートとエレクトロパートに分かれており、4枚のアナログ盤で構成。先述の「Riga (Take 5)」は追加音源としてアナログ化されたものとのことでした。
サントラでThomas Bangalterは「beats & loops」とクレジットされる
ちなみにサントラ自体は、映画の監督を務めたSiegfriedがSIG名義で手がけており、『Music From the Film Riga (Take 1)』というタイトルになっていますが、クレジットを見ていると、Thomas Bangalterは、「beats & loops」とクレジットされていることから、このサントラではかなり重要な役割を果たしていたことが予想されます。
アシッドミニマルな「Riga (Take 5)」
と、ここまではすでに色々な音楽メディアが報じているため、ご存知の方も沢山おられるかとは思いますが、そんな「Riga (Take 5)」、先述の500枚しか世の中に出回っていない1枚を購入していたファンが、なんと14分41秒をフル尺でYouTubeにて公開。
曲調的には、例のEd Bangerによる一部公開のタイミングでミニマルなアシッド系のテッキーなトラックだと思っていたのですが、約15分間全体を通して聴いてもまあ、そんな感じの認識で間違いはナシ。途中でTB-303がウネるパートがあったり、それにフィルターをかけて細かい音色変化が演出されるという感じのストレートなアシッドテクノになっています。しかしながら、10分を過ぎたあたりからちょっとDaft Punk感のあるアルペジオフレーズもあったりとフレンチタッチ狂からすれば、「ああ、フレンチしてるな〜」と思わされたりもします。
また最後のほうでは、徐々にBPMが遅くなるなど、そこも往年のDaft PunkによるFranz Ferdinand(フランツ・フェルディナンド)「Take Me Out」のリミックス感がちょっとあるなと最初思ったものの、久しぶりにその音源を聴き返してみたら、確かに最初のイントロとそれ終わりからのBPMは違いを感じるものの、そこまで似ている感じもしなかったという…。記憶違いって怖いなと自分を少し戒めるハメになりました…。
ロボットヘルメットではなく黒頭巾を被ってインタビューを受けるDaft Punk
なお、「Riga (Take 5)」をフルで公開したのはDaftLegendsというYouTubeのアカウント。こちらではレアなDaft Punkの映像も公開されており、中にはアイコニックなロボットヘルメットではなく、2人が謎に黒子のような黒頭巾を被ってインタビューを受けるという非常にシュールかつレアな映像も。
ちなみにこちらは2006年にアイスランドで行われたインタビューで、インタビュアーにその黒頭巾についてもツッコまれています。また2人が黒頭巾を被ってインタビューを受けるのはこの時が初めてだったとのこと。意外なところかつ時期に人間に戻ってDaft Punk、いやはやこれ見つけてきたファン、マジでフレンチタッチ狂すぎる…。
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Top image via DaftLegends
Source: Discogs