11月3日は、レコードの日ということで、個人的にその日にあわせてリリースされる限定アナログレコードを発売リストから個人的にゲットしたいなと思うものをピックアップしてご紹介しております。
アン・ルイス『ピンク・キャット』
本日の私が、レコードの日関連商品で欲しい1枚は、アン・ルイス『ピンク・キャット』なる1枚。こちらは1979年リリースのアルバムで、まずジャケからしてインパクト抜群だという点が、非常にそそります。
これを言ってしまうと賛否両論あるかと思うのですが、デジタルダウンロードやストリーミングと違い、レコード、CDといったフィジカル盤を購入する場合って、個人的にはジャケ買いは全然アリだと思います。それこそ中古レコード店の100円レコードのボックス(場合によってはダンボール)の中から、よくわからないけど、なんかジャケからして黒そうだとか、謎にファンクネスを感じたという理由で購入してみて、帰宅後、再生してみたらやっぱりクソ盤だったみたいなことって、一般的にはもうある程度のレコード好きじゃないと体験することはないと思うんですよね。
そんな古き良きというと語弊がありますが、せっかくレコードで、しかも最近のリイシュー盤はそこそこ値がはるものも多いため、どうせならジャケもイケているものが良い。そう思う次第なので、とにかくこのアン・ルイス『ピンク・キャット』は、私の中ではアンダー・ザ・レーダーな1枚です。
こちら、レコードの日の公式サイトの説明によりますと、代表曲「六本木心中」のイメージからロックの人という印象があるアン・ルイスにとっては、”アイドル~歌謡から変遷し、その後のロック路線を確立する過渡期”に発表したアルバムとのことなのですが、何がすごいかというとその制作陣が、今のアナログレコードラバーのトレンドとガッチリバッチリ合致している点なのです。
山下達郎、吉田美奈子が作曲、編曲、コーラスで参加
この『ピンク・キャット』には、YMOメンバーが参加していたりするのですが、なんと言っても現在の和モノレアグルーヴ/AOR/シティーポップ再評価ブームで国内外から注目される山下達郎、吉田美奈子が作曲、編曲、コーラスで参加しているということ。
近年の日本の90sハウス、80sアンビエント再評価というリアル世界でのリイシューの流れとFuture Funkのようなネット発の和モノレアグルーヴサンプリングが、見事に合致し、最近では海外から和モノレアグルーヴを掘りに日本にやってくるという音楽好きも相当数いると言われているだけに、この制作陣は、コレクターにとってはかなりポイントが高いのではないでしょうか?
童貞を殺すセーターレベルに和モノレアグルーヴファンにとってキラーな1枚
しかも、アン・ルイス音源は、意外にもストリーミングサービスでも結構聴けたりするのですが、例えば、Spotifyでは1978年から1980年代半ばくらいの作品はごっそりと抜けているため、この『ピンク・キャット』ももちろんなし。しかも、この手のネット再評価系和モノについては、もはや日本人よりも海外の人の方が知っているんじゃないかレベルでYouTubeにファンが大量の音源をアップし、それをFuture Funkクリエーターやファンが”ある手法”を使ってゲットした上でサンプリングしたりという流れが定着している感があるのですが、そのネタの宝庫とも言えるYouTubeでディグってみてもこのアルバムの音源はほぼナシというレアものぷり。
Amazonでは中古のリイシューCDも3000円〜6000円で取引されており、一方でアナログレコードはDiscogsのマーケットプレイスでみるとそちらも2800円〜8000円で取引されているため、レア盤の類に入ると思われます。
ちなみに私がYouTubeでディグって発見したのは、今回のレコードの日にリイシューされる盤のサイド2の1曲目に収録されている「Alone in the Dark」。作詞・作曲が吉田美奈子、編曲が山下達郎という最近の和モノレアグルーヴファンにとっては、ちょっと前に流行った”童貞を殺すセーター”ばりにキラーなんじゃないかなと…。
DJ Kawasakiもカバーしていた件
曲もかなりのファンクネスを感じるブギー調で、日本のDJ Kawasakiもカバーしていたりするので、もしかしたらどこかでそのバージョンを聴いたことがあるという人もいるかもです。
あとそのDJ Kawasakiバージョンを調べていたら、Diskunionの商品紹介ページでは、この元ネタとして、ガラージ・クラシックスとしても有名なLamont Dozier(ラモン・ドジャー)の「Going Back To My Roots」との指摘がありました。そちらも相当な黒いグルーヴを感じる1曲なので、ついでにチェックしておくが吉。
youtu.be 話を「Alone in the Dark」に戻して。先述のとおり、全体的にブギーな1曲なのですが、私的に中盤のコーラス終わりから始まるホーンセクションが特に最高。80sのシンセ系和モノにはない、この当時だからこその土着感というか、フィジカルな黒さを感じるところが非常に乙なところだと思います。
なお、こちらは税込4000円で販売とのこと。あっ、そうそう、サイド1の4曲目「ウォッカ or ラム」の編曲はアン・ルイスの元夫だった故桑名正博が担当していたりするので、そのあたりもよろしく! な感じでございます。以上、お後がよろしいようで。
レコードの日に欲しいレコードリスト2018年版
1. rei harakami『わすれもの』- 4,500円(税込)
2. アン・ルイス『ピンク・キャット』- 4000円(税込)
現在の小計:8,500円(税込)なり。まっ、まだ財布的にイケる…。
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