今週、危篤と報じられていたソウルの女王Aretha Franklin(アレサ・フランクリン)。昨年、新作アルバム『A Brand New Me』リリース時に引退を発表し、その後闘病生活に入っていた彼女ですが、先述の報道で世界中がその動向に注目。
危篤と報じられたアレサ・フランクリンが峠は越えた模様
私も少なからず彼女の音楽から影響を受けていたので「逝かないでアレサ」状態で無事を祈っていましたが、Peopleによりますと、現在はどうやら峠は越え、帰宅し自宅でのホスピス治療中とのこと。
The many friends and fans of Aretha Franklin are sending her their best wishes Tuesday night. The legendary singer, who is 76, is gravely ill and in hospice care at her home in Detroithttps://t.co/pmIACqWYCm
— CBS This Morning (@CBSThisMorning) August 15, 2018
帰宅後のAretha Franklinの病状については、甥のTim Franklinが語ったことによりますと彼女は親戚縁者たちに囲まれ、冗談を言ったり、話したり、周囲にいる人間のことも認識しているそうです。
また「彼女がテレビを見て、”Aretha Franklin死亡”というニュースを知るなんてとんでもない、彼女の魂を挫くようなことはさせたくない」とも語っているとのこと。いずれにせよ、今回は最悪の事態は脱したようなので、このまま快方に向かうことを祈るばかり…。
その偉大さが数分でわかる動画「Aretha Franklin: The Vocal Evolution (1956-2017)」
そんな朗報もありましたが、その前に映画評論家の町山智浩氏が、Aretha Franklinの偉大さが数分でわかる編集が素晴らしいとして、YouTubeに公開されている「Aretha Franklin: The Vocal Evolution (1956-2017)」という動画を紹介されておられました。
こちらはAretha FranklinのファンアカウントIloveArethaFranklinが、2017年に行った彼女の引退発表を受け、キャリア初期から引退までの61年間で、どのようにその声が変わっていったかを辿るものになっています。またその過程で体重の増減、妊娠、喫煙がどの様に声に影響を与えたかもよくわかる内容になっているとの説明書きもあり。
先述のとおり、数分で彼女の偉大さがよくわかるとのことですが、実際はなんといっても61年分を辿るといった内容なので、全編の尺も28分となかなかなボリュームになっています。
しかしながら、オールドファンが観れば「この曲、この頃のアレサ良かったなぁ〜」なんて気分になりますし、「なんかお父さん世代がアレサ・フランクリン危篤で騒いでいるけど、その人誰なのよ」状態の若者でも、これを観ればなんとなく、アレサやべぇ! となるのではないでしょうか?
ちなみに私的にはタイムコード10:50くらいからの80年代ゾーンがやっぱり好きだなと。まあ、動画を追っていくとどんどん恰幅がよくなっていく彼女の姿も確認できたりもしますが、病気で痩せ細っているよりはなんとなく安心して観ていられる。そんな感じです。
オバマ元大統領夫妻の姿や故Prince「Purple Rain」カバーも
また26:17あたりからの2015年ゾーンでは、オバマ元大統領夫妻の前で熱唱する彼女の姿が見受けられたり、そのあとの24:47あたりからの2016年ゾーンでは、おそらくその当時行われた「The International Jazz Day Global Concert 2016」での故Prince(プリンス)のトリビュートパフォーマンスで披露したAretha Franklinによる「Purple Rain(パープルレイン)」のカバーもあり。この部分は私的には本動画のハイライトかな〜と。
Beyoncéが「On the Run II tour」デトロイト場所で無事を祈る
なお、Aretha Franklin危篤の報を受けて、Beyoncé(ビヨンセ)とJay-Z(ジェイ・Z)のカーター夫妻によるジョイントツアー「On the Run II tour」のデトロイト場所でBeyoncéは、Aretha Franklinに対し、これまでの経緯を評し、「美しい音楽をありがとう」とコメント。
At Beyonce's and Jay Z's Detroit tour stop, the legendary couple dedicated their show to the legendary "Queen of Soul," as Aretha Franklin is in hospice care at her home https://t.co/RCXT6ajMB6 pic.twitter.com/6ykU3dN3bi
— CBS Evening News (@CBSEveningNews) August 15, 2018
さらにその公演に出演していたDJ Khaled(DJキャレド)も彼女の無事を祈るために名曲「Respect」をプレイしたとのことです。
世界中の音楽ファンが固唾を飲んで見守ったという感じのAretha Franklin危篤の報。どうやら今回は、逝かないでアレサという想いが伝わったようでとりあえず一安心といった感じです。以上、お後がよろしいようで。
8/16追記:
この先日のPeopleの報道では危篤状態から一時持ち直し、自宅で家族と過ごしているとのことでしたが、現地時間木曜日8/16にデトロイトの自宅にてAretha Franklinが死去したことを家族が発表したと新たにCNNが報じています。享年76歳。一時は望みが持てそうな状況だと思えていただけに悲しい気持ちでいっぱいです。偉大なるソウルの女王にお悔やみを。R.I.P...
追記:現地時間8/20に行われた今年のMTVではマドンナがアレサ・フランクリンを追悼していました。そちらは下記の記事でも触れさせて頂いています。
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Top Image via IloveArethaFranklin
Source: IloveArethaFranklin, People, Freep