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SoundCloudサービス継続表明で、ひとまず安心するも現実的なツッコミを入れられたという話

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とりあえず一安心といったところ?

そう、今月のっけから従業員の約40%を解雇する事態や、そのことがきっかけで”50日後にはサービスがなくなる”説も囁かれていたSoundCloudですが、先日、その噂を否定する声明文が同社の共同設立者でCEOであるAlexander LjungによりSoundCloudブログに投稿されました。

正直なところ、これから一体どうなるの?という不安は”50日後にはサービスがなくなる”可能性が報じられたことで、多くのミュージシャンはもちろんのこと、日常的に音楽を聴くために使用している人の間ではあったかと思いますが、その声明文では以下のようなことが表明されていました。

  • アップロードされているプロ・アマによる膨大な数の曲がなくならない
  • サービスは50日後以降も継続される
  • 解雇は厳しい決断だったものの、これにより独立した企業として存続することが確実になった

なくなったらここが困るという部分について考えてみた

個人的な意見ですが、単純に無料で音楽を聴くためだけに使うという目的のために使うのなら、今は、YouTubeでもレーベル、ミュージシャンなどがオフィシャルとして配信していますし、Spotifyのフリーアカウントを作っていたら、そのあたりは解決なのでしょうが、そういう状況の中で、あえてSoundCloudを使って音楽を聴いている人の目的は、まだ世間に知られていないコアな才能や、オフィシャルにはならない職人技のブートレグをディグるためではないでしょうか?

また、アップロードする側にしてみても、これまで大量に自分の作品、ミックスなどをアップしてきたという場合は、移行するのが手間がかかるし、例えば自作曲ならbandcamp、MixならMixcloudという感じに分ければ良いだけなのかもしれませんが、固定のファンが1番多く付いているのがSoundCloudの場合、また移行先でファンを獲得していくのは、知名度が低ければ低いほど大変だとも考えられます。

YouTubeで配信するにしても、そのファンの移行ということをうまくすることができれば問題ないのですが、そのあたりはやってみないとわからないという感じの部分ですよね。

経営、マネタイズに関しては色々と言われたりしているSoundCloudですが、音楽プラットフォームとしては、やはり現時点では最強という感じですし、それ以前に人気を誇ったMySpaceが凋落した時には、音楽ユーザーはスムースにSoundCloudに移行した感が少なからずありましたが、今現在、確実にポストSoundCloudになりうるプラットフォームはというと、候補はあるものの…という感じですね。これは主に音楽を配信する側の立場から考えた意見ではありますが。

なんにせよ、サービス継続が公式に発表されたことは良いことかと。ただ、とりあえず一安心状況という感じが否めませんし、今後、もし、このような事態が起こった時のことを考えたら、特にセミ・プロ、アマチュアのミュージシャンは、リスクヘッジの意味でも、別プラットフォームのファンベースも成長させておくと良いなと思います。

例えば、ベタで、すでに多くの人がやっていることですが、これまでやっていなかった人はMVを作って、それはYouTubeで公開するというような。

youtu.be

リスナー視点で考えれば、近年、YouTubeの有名音楽チャンネル「Majestic Casual」などがかつての音楽ブログ的な役割を果たしていたりと、中には多数のファンを抱えていたりと波及力がものすごかったりするので、作り手側ほどシリアスになる必要がないと言えば、そうなのかもしれませんが。

それでもこれまでのファンが付いていることや、トラック、Mixを一箇所で公開できるという利便性を考えたら、まだまだSoundCloudにはお世話になりたいなと。

Tech Crunchのリアルなツッコミ、果たして今後は?

最後にこの問題に対して、Chance The Rapper(チャンス・ザ・ラッパー)が、SoundCloudサポートを表明し、同社との会談を持ったことも話題になり、その後、Young Thug(ヤング・サグ)とのコラボ曲「Big B’s」を同サービス上で公開しました。これはSoundCloudの集客のために行ったことでは?と噂されていますが、もし、そうだとしたら非常に粋ですね。

今回のSoundCloud問題、ユーザーとしては安心したい気持ち半分、長い目でみたら不安な気持ち半分という感じです。現に、先述の”50日後なくなるかもしれない”説を唱えた、Tech Crunchは、継続表明に対しても、すぐさま、「継続するというけど資金問題はどうすんのよ?」という内容のツッコミ記事を公開しています。

かなり現実的な指摘でもあるだけに、今後のことを考えたら音楽をアップする側としてはやはり、先述のような対策をしておいても良いかもしれませんね。なんにせよ、継続のために最善を尽くしてくれと思うばかりです。

【併せて読みたい記事はこちら】

Reference: SoundCloudTech Crunch
Top image via Ryan Howerter
Text by Jun Fukunaga