4月に開催されるコーチェラ・フェスティバル2019にも出演が決定してるフレンチエレクトロシーンのプロデューサーGesaffelstein(ゲサフェルスタイン)と昨年末、東京で行なった初来日公演にはあの米津玄師をゲストに招いたことでも話題になったThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)がコラボ曲「Lost in the Fire」をリリースしましたが、その曲中にあるThe Weekndのリリックの一節が現在、ネット上で話題になっています。
Gesaffelsteinが予告していたThe Weekndとのコラボ曲「Lost In The Fire」リリース
この「Lost in the Fire」は、当初、Gesaffelsteinが10秒ほどの短いティーザー動画を公開したことで、彼のソロ名義新曲にThe Weekndが客演している形と考えられていたもの。
ちなみにリリースアーティスト名義はGesaffelstein & The Weekndとなっていますが、曲名としては「Lost In The Fire feat. The Weeknd」が正式名称のようで、楽曲のプロデューサーとしてクレジットされているのはGesaffelsteinの本名であるMike LavyとThe Weekndの本名Abel Tesfaye、さらにカナダのプロデューサーDaHealaことJason Quennevilleの3名。またその3名はソングライターとしてもクレジットされています。
さらにコピーライトはGesaffelstein名義かつ昨年彼が新たに契約したColumbia Recordsがクレジットされていることもあり、これは現在、リリースを控えていると見られているGesaffelsteinの新作アルバム『Hyperion』にも収録される可能も高そうです。
The Weeknd『My Dear Melancholy』のプロデューサー、客演も務めたGesaffelstein
Gesaffelsteinは、もともとはフレンチエレクトロの中でもダークなテクノ寄りのプロデューサーでこれまでに同郷のBrodinski(ブロディンスキ)の「Bromance Records」(現在はエレクトロを経由したヒップホップ系の作風で知られ、レーベルコンピにはSam Tiba(サム・チバ)によるKOHHの「Paris」リミックスが収録されたことも)や、そのBrodinskiとも縁が深いカナダのエレクトロスターTiga(ティガ)の「Turbo」といったレーベルからのリリースで知られていますが、その彼とThe Weekndは、昨年春にリリースされたThe WeekndのEP『My Dear Melancholy』でコラボしています。
『My Dear Melancholy』にはSkrillex(スクリレックス)やDaft Punk(ダフト・パンク)のGuy-Manuel de Homem-Christo(ギ=マニュエル・ド・オメン=クリスト)、さらに今月から日本公開された映画『クリード 炎の宿敵』のインスパイアドアルバム的サントラを手がけたMike Will Made It(マイク・ウィル・メイド・イット)らも参加するという豪華な制作陣も話題になりましたが、Gesaffelsteinはプロデューサーだけでなく、「Hurt You」、「I Was Never There」の2曲ではフィーチャリングアーティストとしてもクレジットされています。
そのことからThe Weekndにとっても相性の良いアーティストだということなのでしょう。
そんな2人だからこその「Lost In The Fire」は、個人的にはややGesaffelsteinに寄せたダークなテイストも感じさせながらも先述の『My Dear Melancholy』の”続編”的な曲になっているため、両者のファンとしてはなかなか満足いく内容なのではないでしょうか?
「Lost In The Fire」のリリックでThe WeekndがDrakeをディスしていると話題に
しかし、そんな同曲で今、話題になっているのは冒頭でお伝えしたとおり、The Weekndのリリックで、その一節にある”And I just want a baby with the right one ‘Cause I would never be the one to hide one”が、Drakeのことをディスっている部分だとファンの間で議論されています。
問題の歌詞でThe Weekndは”自分なら自分なら子供を隠し子になんかにしない”と歌っているのですが、これはかつて彼とビーフ関係にあったDrakeの隠し子騒動のことを揶揄していると推測する声があります。またDrakeの隠し子騒動といえば、有名なのが、昨年のPusha T(プシャ・T)との間で起きたビーフ。その際、Pusha TはDrakeの隠し子を暴露するディス曲「Story Of Adidon」を発表し、一方のDrakeはMariah Carey(マライア・キャリー)をサンプリングした「Emotionless」をアンサーとして返しています。
Pusha Tが論争に火をつけ、The Weekend VS Drakeの黒幕説が囁かれる
今回のThe Weekend VS Drakeの構図は現時点ではあくまでファンの推測によるものですが、それに火をつけたと言われるのが、Pusha TによるThe Weekndのリリース告知のリツイートです。その際、Pusha Tは炎の絵文字を3つ並べて投稿しており、まさにネット民に火をつけた形です。そのことから中にはPusha Tは事前にリリックの内容を知っていた=この曲に実は関わっていた黒幕だと噂したり邪推するファンも中にはいるそうな。
— King Push (@PUSHA_T) January 12, 2019
XXXTentacion(XXXテンタシオン)殺害時もDrakeが黒幕という噂がありましたが、それにしてもDrakeってネットですぐに標的にされますよね。確かに彼はネットのミームが生んだ音楽業界のモンスター級のヒットメーカーですが、それだけにアンチも多い。なんだが、クラブミュージックでいえばEDM全盛期にそれをこき下ろす構図だったり、芸人? いやクリエーターのキングコング西野亮廣氏を取り巻く環境みたいに思えますねぇ。人気者はつらい…。ってことでOK…かな?
そんなわけで、The Weekndの「Lost In The Fire」リリックの真意や今後Drakeのビーフは勃発するのかは気になるところですが、私としてはGesaffelsteinも好きだし、『My Dear Melancholy』も好きだったので、この曲が聴けて、普通に嬉しいですけどね。
あっ、そうそう、Gesaffelsteinは去年、例のColumbia Recordsと契約後に”インストビーツ”モノのくそダークな新曲「Reset」をリリースしています。
なお、MVにはどうみても6ix9ine風の人物も登場しますので気になった人はご視聴をば。以上、お後がよろしいようで。
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Top Image via Gesaffelstein
Source: Genius, hnhp