本日は毎年恒例「808の日」aka Roland TR-808を祝す日”808day”。ということで今年も毎年恒例の特設サイトが公開されているわけですが、今年はTR-808が生誕40周年を迎える年ということもあってか、おなじみの特設サイトも例年以上に充実した内容になっていました。
全四部で構成された2020年版「808day」特設サイト
まず、今年の特設サイトは四部構成になっており、PART1 「THE ORIGIN LATE 1970S, JAPAN」では70年代後半の開発に関する秘話にフォーカス。ドラムサウンド、パーツ、シーケンサー、キックの重低音にまつわる興味深いエピソードが紹介されています。
PART2「PRODUCTION 1980-1982」では、今回の特設サイトの目玉といえるTR-808開発者の菊本忠男氏のインタビューを公開。開発当時の裏話や、その808への回帰も含めた現在携わっているプロジェクトについて語られるのですが、興味深いのは昨年公開され、話題になった菊本氏の新プロジェクト「RC-808」に関する部分。
「RC-808」は、「コード・メロディ・トラック」をリズム・マシンに導入するという当時のアイデアを復活させたものとのことですが、その”ドラム・シンセサイザー”は、現在の技術でもまだゴールに到達できておらず、将来の製品開発に役立てばよいとの考えのもと、「RC-808」が開発されたことが語られています。ちなみにRC-808は、現在PC版、Mac版ともに無料で配布されているので、興味がある方はRC-808サイトでDLを。
【独占インタビュー】
— Roland | ローランド公式 #808day (@MyRoland) 2020年8月8日
元ローランドのエンジニアであり、TR-808の開発者である菊本忠男さんのインタビューが実現。
当時のアナログ全盛期のローランドについて、そして同氏が手掛ける最新のリズムマシン、"RC808"についてたっぷりと語っていただきました。#808dayhttps://t.co/HpJ3fKNK50
PART3「CROSSOVER MID-1980’S ONWARDS - ACCESS ALL AREAS」では、TR-808とそのサウンドを特徴付けたミュージシャンと楽曲を紹介。TR-808サウンドが印象的なYMOの「千のナイフ」、Afrika Bambaataa(アフリカ・バンバータ)のクラシック「Planet Rock」、 Cybotron(サイボトロン)の「Clear」、A Guy Called Gerald(ア・ガイ・コールド・ジェラルド)の「Voodoo Ray」などがピックアップされており、各曲をサイト内で試聴することができます。
PART 4「MADE ON 808 GOING INSIDE THE MUSIC」は、PART3を発展させた内容で、808サウンドが聴ける定番曲について解説。解説されるのは、Beyoncé(ビヨンセ)「Drunk in Love」、Kanye West(カニエ・ウェスト)「Love Lockdown」、Beastie Boys(ビースティ・ボーイズ)「Paul Revere」、Daft Punk(ダフト・パンク)「Doin’ it Right」など。
また「TR-808が使われているけど、あまりそのイメージないよね」的楽曲10選もあわせて紹介されています。こちらはマニア度高めですが、DTMerなど音楽クリエイターには興味深い内容かもしれません。
「TR-808 40周年記念プレイリスト」やRoland Cloud版のTR-808の期間限定無料体験も
そのほかにもアイコニックな808サウンドが聴ける楽曲を収録した「TR-808 40周年記念プレイリスト」も公開されています。
加えて、”808day”の本日からRoland Cloud版のTR-808が8月31日までの期間限定で無償利用できることや、音楽アプリのRoland Zenbeatsでも期間限定で新しく追加した2つの808サウンドパックが利用可能になったことも音楽クリエイターには耳寄りな情報かと。
【TR-808 40周年記念キャンペーン】
— Roland | ローランド公式 #808day (@MyRoland) 2020年8月8日
世界で唯一のRolandオフィシャルTR-808プラグインを無料体験しよう。
Roland Cloudの有料メンバーシップ登録(Pro以上)、もしくはLifetime Keyの購入で使えるソフトウェア版TR-808が、8/31まで無料でお使い頂けます#808day
詳しくは⬇️https://t.co/Z7IxskkJxB pic.twitter.com/uVA50H71he
ちなみにRoland Cloud版TR-808のワークフロー解説やTIPS動画も用意されているので、試しに使ってみようという人はこちらも必見です。
【"808の8つの秘密"】
— Roland | ローランド公式 #808day (@MyRoland) 2020年8月8日
TR-808の可能性を、プロのアーティストはどんなやり方で引き出しているのでしょうか?
プラグイン版のTR-808のワークフローを解説しながら、
808のサウンドメイク、ビートの構築にまつわる8つのTIPSを動画で紹介します。#808day
動画はこちらから⬇️https://t.co/tFdjA9HLBR
また8月末にはTR-808 40周年を記念した、L.Aを拠点とするストリート・ウェア・ブランド”PLEASURES”とRolandにのコラボ・5ピース・カプセル・コレクションをリリースされるとのことです。こちらも以前のPUMAとのコラボスニーカー同様、プレミアム化しそうですね。
via Roland
#808dayをつけてSNSに投稿されたTR-808柄の車のインパクト強すぎ
なお、Rolandは、SNSで#808dayをつけて、ユーザーのTR-808体験をシェアするキャンペーンを呼びかけ中。こちらも毎年恒例ですが、DJのMark Farinaがこんなおもしろい画像をアップしていたのでご紹介。
— Mark Farina (@djmarkfarina) August 7, 2020
なんともインパクトが強い画像を見て、以前、ベルリン市内を走っていたTR-808モチーフの電車を思い出しました。
最後に私のおすすめTR-808使用楽曲をご紹介。AOKI takamasa氏によるTR-808のパターンを軸に構成された「808 pattern1」という曲ですが、808系機材を持っている人は真似して作ってみてはいかがでしょうか?
Roland 808day特設サイトへは以下のTwitter投稿にあるリンク先からどうぞ。
本日は #808day !
— Roland | ローランド公式 #808day (@MyRoland) 2020年8月7日
今年で40周年を迎えるリズムマシン、TR-808のセレブレーションデイです!
ハッシュタグ #808day をつけて808にまつわる写真や動画を投稿して、共にこの記念日を祝いましょう!
808の誕生秘話、そして音楽とカルチャーに迫る特設ページも公開中です⬇️https://t.co/Xz8yLud4p1 pic.twitter.com/Zl478PjA1Y
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Top Images via Roland