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ROAD TO OUTLOOK JP 2019の決勝に進出した3名のDJのコンテスト用ミックスを聴いてみて思ったこと

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暑中見舞い申しげあげます。みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

私事で恐縮ですが、先日、友人が都内某所で主宰するテラハっぽいBGMをDJが選曲し、ただただ、集まった人間が音無しでテラハを観察し続けるというイベントがめでたく第2回を迎えまして、Netflixを今やテラハを見るためだけに契約していると言っても過言ではない私も前回同様、喜び勇んで参加。

あーでもない、こーでもないと大人が若者のすでに撮影された恋愛にアレコレ好き勝手にいいあうという。この行為はなかなかカオスだなとあとあと思ってしまうのですが、これはこれでアリといえばアリ。むしろ私としては趣味を共有できていることはなかなかありがたいのであります。

 

毎年恒例のDJコンテスト「ROAD TO OUTLOOK JP 2019」は本日、大阪で開催

個人的に最新シーズンは最初、あまりピンとこなかったのですが、ここ最近のリサコとハルカのバチバチ具合、その香ばしさにめっきり心を射抜かれていたりするのですが、それにしても今シーズンの住人たちの働いているシーンの少ないこと(笑)(ディーン・フジオカも真っ青なレベルで全方位型のマルチな芸能人を目指すショウヘイは、ピンク映画ご出演が決まったそうですが...)。とくに女優だというハルカさん、一体いつ働いているんだと...。

毎回そう思いながら配信されるエピソードを視聴させて頂いているのですが、私がNetflixに課金している月額1000円程度のお金が回り回って彼女にとってのいくばくかの収入になっているかと思うと、まさにモダンなファンが支えるの図式が成り立ち、これぞ”ファンダム”なサポートのかたちなのかなぁとか、なかなかバグったことが頭によぎります。きっとこれは連日のアツさのせいですね。だから、都内を対象に卵がけご飯 aka TKGの美味しいお店をググってしまうような行為も行われるんだなぁと…。

閑話休題。

 

「ROAD TO OUTLOOK JP 2019」ファイナリスト3組のコンテスト用DJ Mixを聴いてみた

本日、ベースミュージックジャンキーが毎年楽しみにしているOutlook.jpの大阪場所が開催されます。東京場所は7月にすでに開催されていますが、今回の大阪場所の注目ポイントといえば、毎年恒例のDJコンテスト「ROAD TO OUTLOOK JP 2019」。

例年は東京で開催されていたこのコンテストですが、実は私は縁があって、恐縮かつ光栄にも2017年、2018年の審査員を務めさせて頂いておりました。そんなわけで今年はそういった大役を受けたわけではありませんが、コンテスト自体はやはり楽しみで、今回は今年のファイナリストWAN、U-TA、massiveの3氏のコンテスト用DJ Mixを聴いてみての個人的な感想を書いてみたいなと思います。

”産声が170bpmだった生粋のピュアジャングリスト”、WAN

まずは予選1位、317票獲得のWAN氏。バイオを見ていると”産声が170bpmだった生粋のピュアジャングリスト”とあるようにコンテスト用のDJ Mixでもジャングルを軸に疾走感をうまく音として表現されていています。個人的にこのアプローチが良いなと思ったのは、中盤くらいからオーソドックスなジャングルだけでなく、ガバ/ハッピーハードコアレイヴ系の音源も挟んできているところ。DJ Mixのタイムコードでいえば15分くらいからの飛び道具タイムは、展開にメリハリが生まれて、聴いているだけでもかなりアガります。

個人的にはコンテストはプレイする順番にもよるかとは思いますが、こういったBPM早めの選曲はフロアの観客受けはやはり良いかと思います。あとは決勝戦の持ち時間中、どこで飛び道具タイムが出てくるかに期待なのかなと思います。

“ジャンルやシーンの隔たりをゆるく超えるオールラウンダー”、U-TA

続いて予選2位、304票と1位とは僅差のU-TA氏。”HOUSEから始まったDJスタイルも歴を重ねるうちにジャンルやシーンの隔たりをゆるく超えるオールラウンダー”とあるようにプレイする曲のビートの幅も今回のファイナリストの中で1番広いという印象です。ベースハウス、モダンUKG系の曲にリディム系の曲までをセンス良くブレンドしながら前半パートを温め、後半のジューク、ジャングル系でドライヴさせつつ締めるといった感じはDJ Mix作品として非常に秀逸。

こういう風に古今東西、様々なベースミュージックをひとまとめにしてDJ Mixとしてストーリー化させるタイプのDJが、ある種の”爆発”が必要なコンテストの現場でどのような展開で観客を沸かすか非常に興味があります。願わくば生で見てみたかった…。

“4年連続ROAD TO OUTLOOK JPセミファイナリストの実力者”、massive

最後に予選3位、 281票獲得のmassive氏。バイオによると”2015,2016,2017,2018年にはRoad to outlook DJコンテストにてセミファイナルまで進出”と、コンテスト常連で実力派であることがよくわかります。コンテスト用Mixでは、ダブステップを軸に展開。鈍器系の重たいベースライン系からオールドスクールなWobble系のダブステップなど、一言でまとめるとドープな選曲で、ストイックなダブステップアプローチが魅力だなと思いました。

コンテストでは先述のとおり、早いBPMのジャングル/ドラムン系はオーディエンスを沸かせやすいという点は少なからずありますが、ビートに隙間があるダブステップだといかに会場のサウンドシステムを鳴らすことができるかで、”このDJヤバい”票が集まるのかなぁと思います。そういう意味ではコンテストははかの有名な最高音響が入ったフロアで行われるので、鳴らし方が勝因の鍵になってくるのではないかと。

 

「すごいストーリーになったな」

そんな感じでつらつらとファイナリスト3組のDJ Mixを聴いてみての感想を書いてみました。あと審査員をやらせて頂いた経験からは、選曲の良さはもちろんのこと、ブース内での立ち振る舞いというか、そこでのフロアに向けて発信するヴァイヴスもオーディエンスを盛り上げる要因になっていると思っているので、そのあたりのショーマンシップにも会場に足を運ばれる方は注目されてみてはいかがでしょうか?

三者三様のDJスタイルだけにこれは最後まで誰が勝ち残るか目が離せないといった感じで、テラハのケニーさんなら「すごいストーリーになったな」と口にしそうですね。

そうそう、今回のOutlook.jp大阪場所には、SPiCYSOLのケニーさんは出演しませんが、私が大好きなケニーさんことCRZKNYさんもご出演されます。大阪の夜を煉獄の炎のような極悪低音で燃やし尽くしてくれることは間違いないでしょう。以上、お後がよろしいようで。

なお、Outlook.jp大阪場所の詳細はこちらで確認可能です。

Top Image via Outlook.jp