数多いる日本のトラックメイカーの中でもフィールドレコーディングを駆使し、完全に独創的な音楽を作り上げるYosi Horikawaの音楽に迫るドキュメンタリー『Searching for Sound: Yosi Horikawa』が公開されていました。
知られざるYosi Horikaの音楽制作の現場
このドキュメンタリーは、Red Bull Musicが制作したもので、Yoshi Horikawaが実際にフィールドレコーディングを行う様子などを映像で確認することができます。
冒頭は、彼の幼少期のもの作りへの目覚めや、身の回りの音を使って音楽制作を行うきっかけ、名曲「Letter」に関する話などが語られます。
その後、舞台は屋久島に移り、そこでのフィールドレコーディングの様子が紹介され、そこでの神秘的な大自然の映像とともに、録音のこだわりなどを語る彼の姿が映し出されるため、非常に興味深いパートになっています。
さらにフィールドレコーディングで集めた素材を使ってのスタジオでの音楽制作を行うシーンでは、素材をエディットしてビートを組む様子や彼のライブでもよく使用される指ピアノを演奏するシーンなども確認することができます。
『Vapor』5周年記念アナログ盤に追加収録された「Yoggo」
そして、最後は、そのフィールドレコーディングの成果として生み出された「Yoggo」のライブ映像のパートが始まり、このドキュメンタリーは幕を閉じます。ちなみに「Yoggo」は、今年発売から5周年を迎えた『Vapor』を記念してリリースされたアナログ2枚組盤にオリジナルにはなかった追加音源として収録されています。
本編にてYosi Horikawaが口にする言葉の数々は総じて興味深いものになっているので、フィールドレコーディングに関心がある方、DTMで音楽制作をしている方はもちろんのこと、音楽はリスニング専門という方でも一見の価値ありな映像作品ではないかと。
WISE OWL HOSTELS TOKYOでのライブの前に観ておきたい
また開催まで1週間を切った東京・八丁堀のホステル・WISE OWL HOSTELS TOKYOでの彼のライブが気になる人は、事前にこちらのドキュメンタリーを鑑賞しておけば、当日はよりそのライブに没入することができそうです。同イベントにはそのほかにもDaisuke Tanabe、Quarta 330、Lycoriscorisが出演する豪華なラインナップになっていますので、気になった人はこちらの記事で詳細をご確認ください。
他にも興味深い動画が多い『Searching for Sound』シリーズ
なお、Red Bull Musicによる『Searching for Sound』シリーズには他にもフィールドレコーディングなどを駆使して、音を探り当てるミュージシャンの姿を収めたドキュメンタリー映像があり、それらはRed Bull Musicの本サイトの他、YouTubeでも公開されています。
私的に意外だったのは、フューチャーベースの大ヒット曲「Harlem Shake」で知られるBaauerもまた世界の民族楽器の音に魅せられたトラックメイカーだったということ。
その動画では日本にも訪れ、アイヌの民族楽器ムックリの演奏レクチャーを受けているシーンなども確認することができます。
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Text by
Images via Red Bull Music