名曲「Kids」から10年…
2000年代後半のエレクトロ全盛期の名曲の1つ「Kids」がリリースされたのが2007年。それから早10年。その曲を世に送り出したMGMTがここに来て新曲「Little Dark Age」を発表したのは今月の私的ハイライトの1つかなと。
個人的にはMGMTといえば「Kids」も収録されていた1stアルバムの『Oracular Spectacular』の印象が非常に強く、同アルバム収録曲「Electric Feel」も当時BPMがかなり遅めだったので、ハウスというかなんちゃってDisco DubにリエディットしてDJ用に使っていたのも今となっては懐かしいです。
エレクトロブームはこれまた個人的な勝手なイメージですが2010年のJoy Orbison「Hyph Mngo」でとどめを刺された感があります。
これに関してはダブステップ(主にUKの)の中でも「Hyph Mngo」以前と以降で分けられるんじゃないかくらいシーンに影響を与えたものではありますが…。その証拠にこのラインのフォロワーかと思っていたGeorge FitzGeraldがベースミュージックを経由した90s感のあるディープハウスを作り出した時に、もう「Hyph Mngo」みたいな曲は作らないみたいなことを言っていたような記憶が…。
youtu.be
ちょっと脱線しましたが、MGMT的には4年前にリリースしたセルフタイトルの2ndアルバム『MGMT』以来のアルバムも来年初頭にリリースするようなので期待という感じです。ちなみに新曲「Little Dark Age」はゴスっぽいMVも良い感じで、曲もMGMTらしいサイケ・エレクトロポップ。Justice(ジャスティス)の昨年の復活があっての今だからこそ、聴きたいなぁというテイストでした。
続々動き出すエレクトロ勢
またちょっと前には同じくエレクトロを代表するバンド・Cut Copy(カット・コピー)もアルバム『Haiku from Zero』をリリースしたり、The Knifeが奇妙なMVを公開したりと、あまり日本には伝わってきていませんでしたがにわかに復活をしている感のあるエレクトロ勢。そしてこのタイミングでエレクトロ・レジェンドFischerspoonerも新曲「Togetherness」を公開。「Emerge」というエレクトロクラシックを世に放ったこのFischerspoonerも来年にはアルバムリリース予定だそうです。
このヘンテコ・エレクトロ感というかちょっとチープな感じ。あの頃が帰ってきたなぁと。
そして、Yeah Yeah Yeahs(ヤー・ヤー・ヤーズ)も4年ぶりに今月ライブを行ったようです。その様子がこちら。
さらに先述のThe Knifeのメンバー・Karin Dreijerのソロプロジェクト・Fever Rayも今月、8年ぶりにアルバム『Plunge』をリリース。
こちらは海外の音楽メディアでもかなり取り上げられ話題になっています。先行曲のMVもなかなかサイケで良い感じでしたので気になる人はこちらをチェックしてみてください。
王道EDMのピークが過ぎて、ポストEDM時代の今、Justiceの復活に続けという感じでタイミングをあわせるかのように動き出すエレクトロヒーロー達の動きはちょっと興味深いです。というわけで次は誰が復活するかも気になるところですね。ちなみに個人的にはThe Presetsあたり再始動してほしかったり…
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Text by Lady Citizen aka J.F
Top image via : MGMT