大晦日といえば、ガキ使、紅白などなど特番目白押し。私も今年はそんな感じでテレビを観て過ごそうかなぁ〜と思っていたのですが、音楽好きとしては、ほぼ『ファイナルファンタジー』と化したTomorrowlandのバーチャルカウントダウンイベント「Tomorrowland 31.12.2020」の配信もあるしで、本当にどうやって過ごすかは悩ましいところ。
というのもその「Tomorrowland 31.12.2020」、VR空間で6万5000本以上のバーチャルフラッグ、1200発のバーチャル花火、2750個のバーチャルライト、152台のバーチャルカメラを駆使して、世界観を作り込むというゴリゴリにスペクトタクルな感じになっているようで、今年一年、とくにXR系のバーチャルライブを追いまくってきた身としてはやっぱり押さえておかないとなぁという感じなのです。
が、しかし…。それ以上に観ておきたいのが、Kylie Minogue御大による配信ライブ「INFINITE DISCO」。日本時間12月31日19時より配信が開始される同ライブは、11月に行われたものの再配信ではあるのですが、私はその時に見逃してしまったので、今回こそはという気持ちがかなり強い。なので、とりあえず19時からはこれかな〜という感じです。
Kylie Minogue御大といえば、先月行われたDua Lipa（デュア・リパ）の配信ライブにも出演し、世代を超えた新旧のディスコディーバ対決みたいな感じも見せつけてくれたのは記憶に新しいところ。そして、同月には、今年のメインストリーム・ダンスポップシーンのトレンドとなった”ディスコ回帰”に対して、ド直球の回答を示したディスコアルバム『DISCO』もリリース。そのことから2020年は彼女にとっては近年で最も注目を集めた一年だったんじゃないかなと思う次第です。
そんな『DISCO』ですが、個人的には00年代風”ディスコ回帰”、Kylie Minogueでいえば、名盤『Fever』的ないわゆるフレンチタッチ以降のフィルターハウスを取り入れたあの頃の感じが復活するのかなと思っていたのですが、蓋を開けてみれば、先述のとおり、本当にド直球のディスコ。ジョン・トラボルタが踊り出しそうなレベルで正直ビビりました。
その意味で、最初に聴いたときは『Fever』がDaft Punkだとすると、『DISCO』は「Crydamoure」くらいのディスコ感だと感じていたのですが、よくよく聴いていると例えば、収録曲の「Dance Floor Daring」なんかは、Daft Punkの「Digital Love」みたいなリードソロ、ボーコーダー声ネタみたいなパートもあったりするのでと、一概にあの頃（00s）感がないとは言えないなと（そもそもがその要素が80sディスコだということは一旦置いておくとして）
これに関しては『Fever』が傑作すぎたのと、その当時をリアルタイムで通過したこと、そして、なぜかフレンチタッチ界隈を引き合いにだして、『DISCO』を論じようとした無謀さが原因だったと思います。
なので、今は自分の中でも最初の評価は見直しており、良いアルバムだと思っていますが、世間的にも海外の年間ベストを見ているかぎり、British GQ「Best Albums of 2020」6位、Variety「The Best Albums of 2020」7位と悪くはない評価を獲得している模様。これを前作『Golden』の評価と比較するとやはり『DISCO』の方が評価は高いみたいなので、やっぱりみんな、Kylieにディスコを求めていたんだな〜となりました。
とはいえ、昨年のベスト盤『Step Back in Time: The Definitive Collection』では、00sエレクトロの象徴たるMylo「Drop the Pressure」をサンプリングした「New York City」も収録されていたりもしたので、次はド直球の”80s風”00sメインストリーム・ダンスポップ回帰アルバムもリリースしてほしいなぁと思ってしまいます。「New York City」、フィルターハウスじゃないけど（笑）
願わくば、Kylie流フィルターハウス「Love at the First Sight」の20s版をリリースしてほしい…。
余談ですが、11月に配信された「INFINITE DISCO」では、もちろん最新アルバムの『Disco』収録曲が中心になっていますが「Love at First Sight」も披露されています。また、最近公開された「INFINITE DISCO」からの「Slow」のライブ映像では、Donna Summer（ドナ・サマー）の「Love to Love You Baby」が”マッシュアップ”されていたりもするので、確実にあの頃感はKylieの中でも高まっている模様（笑）。
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あとは「INFINITE DISCO」を見た片瀬那奈が一念発起して、再びKylie Minogue御大への回答的なアルバムを作ってくれたら2021年は個人的には明るい一年になりそうです。
最後にKylie Minogueのマッシュアップといえば、オフィシャルでもリリースされているNew Order「Blue Monday」ネタの「Can't Get Blue Monday out of My Head」をどうぞ。
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