オリジナルでは歌わない弟が歌う
6/21~25に行われたイギリスの有名野外フェスGlastonbury Festival(グラストンベリーフェスティバル)。中でもRadioheadのパフォーマンスが同フェス史上最高のパフォーマンスだったという声が数多く上がっているそうです。
そんなRadioheadのライブはBBC Radioでストリーミング放送され、現在はアーカイヴ音源での視聴可能です。公開されているプレイリストを見ているとバンドは、終盤「Creep」、「Karma Police」を立て続けにプレイしてライブを終えた模様です。確かにこれはファンとしては最高の流れだということは間違いないでしょう。
そのライブの「Creep」の動画がこちら。
そして、今年はソロアルバムのリリースを発表したリアム・ギャラガーも出演していたことはすでにご存知の方も多いかと思います。
そのステージでリアムはオアシス時代の曲も数曲披露したとのことですが、ハイライトはやはり、特に最近のマンチェスター、ロンドンのアンセムとなっている「Don't Look Back In Anger」。
例の痛ましいテロ事件のあと、同地では誰からともなく歌い出し、傷ついたマンチェスター、ロンドン、ひいてはイギリス人の心を癒したあの曲がなんとアカペラで披露されました。
後手を組んで歌う姿がまさにリアムの歌い方。これは現地にいた観客は大いに感じるものがあったのではと思います。しかし、「Don't Look Back In Anger」と言えば、オリジナルは兄の方のギャラガー、つまりノエルがボーカル務めていたことで有名な曲。
実は兄も歌っていた
では、原曲やライブで歌ってたほうのノエルはこの期間何をしていたのかというと、実は彼もまたグラストンベリーで、この曲をアカペラで披露していたのです!
Manchester Evening Newsによると、ノエルは6/23にフェス内で行われた映画『Super Sonic』の上映会にプレゼンターとして参加。そこでの観客の質疑応答に答えるQ&Aセッション時に「Don't Look Back In Anger」をアカペラで歌うというサプライズも披露したようです。
未だ反目し合っている兄弟ですが、このように考えることは同じ。この2つの出来事は今年のフェスの中のハイライトのひとつとして後世に語り継がれることになりそうですね。
ちなみにリアムは、今回アカペラで歌った理由は、もしノエルが歌わないのなら自分がやろうと思ったとインタビューで答えています。
その部分は動画の2:20くらい。リアムがいう”Our Kid”という英語、これはオアシスのインタビューでよく出てくるお馴染みのマンチェスターの方言で「兄弟」の意味を表す英単語です。(他に「ウチのチビ」とかそんな感じで日本語に訳されることがあるようです。)
今年は例のテロ騒ぎがあり、主催者はもちろん、参加する方の出演者も観客も少しばかりの不安はあったとは思いますが、無事に終わって何より。また来年!ということですが、実は来年は何年かに1回くるフェスのお休み年だそう。
理由はフェスが行われている開催地である農地、村、スタッフを休ませるためとのこと。前回の休止は2012年で次回の開催予定は2019年だそうです。参加してみたい人は2年後をお楽しみに!
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Reference: BBC, Manchester Evening News1, 2
Top image via BBC Music YouTube*screenshot
Text by Jun Fukunaga