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Eminemが2018年最も多くのアルバムを売り上げたアーティストに! 原動力はあの『Kamikaze』? それとも?

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2017年にリリースしたアルバム『Revival』では、架空の製薬会社CMを用意する事前のプロモーションにも余念がなかったものの、蓋をあけてみれば、全米アルバムチャート初登場1位を獲得するなどそれなりの結果を出してはいたものの内容的に酷評されたラップ・ゴッドことEminem(エミネム)。

 

2018年最も多くのアルバムを売り上げたアーティストはEminemだった件

しかし、2018年には突如、その恨み節満載のアルバム『Kamikaze」を何の前触れもなくリリースしました。同アルバムではディスったヤツラは皆殺しと言わんばかりに自らが持つケタ違いのラップスキルをフル使用。先述の『Revival』を酷評した人間たちだけでなく、かつての自分の娘に色目を使ったMachine Gun Kelly(マシンガン・ケリー)を容赦なく攻撃し、その後の「Rap Devil」ビーフでも大きな注目を集めました。

そんなわけで『Kamikaze』リリース以降は、しばらくの間音楽シーンのニュースを独占した感のあるEminemですが、なんと最近発表されたデータによると2018年に最も多くのアルバムを売り上げたアーティストに認定されたようです。

Kamikaze

Kamikaze

  • エミネム
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥1000

Buzz Angle Musicの「2018 Year-end report」によると、Eminemの『Kamikaze』は、2018年に最も売上のあったアルバムだったとのこと。またその年のEminemのアルバムセールスは 75万5027枚を記録。2位のK-POPアイドルグループBTS(防弾少年団)の記録が60万3307枚であることを考えると、昨年世界を接見した最強のアイドルグループよりも実に15万枚もの大差をつけて圧勝したという印象を受けます。

 

Machine Gun Kellyのディスはやはり神に反する行為だったなと…

最近だと、ラッパーが全米チャート1位を獲得することはもはやそう珍しいことではないですが、J-POPのフィールドに置き換えてみた場合、やっぱりそれはまだまだ日本ではレアな光景で。まあ、そのあたりはお国柄もあるし、ここで言っても仕方ないことですが、今回のEminemのケースの場合、現行シーンの最前線というよりはもはやレジェンド側のベテランがここまで世界を席巻できたことはやはりすごい。まさにラップ・ゴッドの所業…。それに逆らったMachine Gun Kellyはやはり身の程しらずだったのかなぁと改めて思ってしまいますね。

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余談ですが、EminemによるMachine Gun Kellyの「Rap Devil」に対するアンサー曲「Killshot」で、Eminemは彼の生涯アルバムセールスが50万枚に満たないことを揶揄しています。またこの騒動で一躍名を上げたはずのMachine Gun Kellyですが、その後リリースしたEP『Binge』は初週のセールスはわずか2万1519枚相当に止まったため、少なくともセールス面における2人の実力差は火を見るよりも明らかになるという…。

閑話休題。

最もアルバムを売り上げたアーティスト結果には2017年12月発売の『Revival』も影響か?

結局、先述のレポートによるとEminemの『Kamikaze』は37万3067枚を売り上げており、2018年の彼のセールスの約半数をカバーする結果となりました。ただ、私的に驚いたのは残りの半数近くをこれまでにリリースした過去アルバムのセールスでカバーしているところが、マジEminemハンパない。このあたりはやはりベテランだからこその部分なのかなと。ちなみにリリース当時は評価が芳しくなかった『Revival』もなんやかんやリリース日が2017年の12月だったため、昨年のEminemアルバムセールスを押し上げた要因の1つになっている可能性も大いにあるのでは? とhnhpは指摘していますが、私もその意見にはちょっと納得しましたね。

Revival

Revival

  • エミネム
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥2300

 

ストリーミングランキングでは4位

なお、ストリーミングの分野ではEminemは2018年のランキングでは4位をマーク。1位はもちろんストリーミングの王様Drake(ドレイク)、2位はPost Malon(ポスト・マローン)、3位はXXXTentacion(XXXテンタシオン)で、残念ながらここでは後輩ラッパーたちの後塵を拝する形となりました。しかし、昨年のEminemの総ストリーミング数は25億再生以上を記録しており、そのうちの7億6000万再生を『Kamikaze』で記録。ざっくりと1/3程度を同アルバムでカバーしているため、やはり『Kamikaze』は、2018年を代表する話題のアルバムだったんだなぁと数字の面でも実感できる作品だと思います。

日本語字幕付きでもう1度観たいEminemが語るTyler, The Creatorへのディスとその謝罪

そうそう、『Kamikaze』といえば、やはりディスの嵐が吹き荒れる1枚なわけですが、その分色々な騒動を巻き起こしたのも記憶に新しく、その中でも特にかつてEminemをディスったことで、『Kamikaze』の標的の1人となった若手ラッパーのTyler, The Creator(タイラー・ザ・クリエイター)に対する収録曲「Fall」での同性愛者差別用語「Faggot」を使用したディスは大いに物議を醸しました。

youtu.be

 

それについてのちにEminemは、Swayとの対談動画『Eminem x Sway - The Kamikaze Interview』にて謝罪。その対談動画は当初英語版のみの公開でしたか、現在は日本語字幕付き版も公開。オリジナル版と同じく4つのパートに分けられているので、気になった人はYouTubeで視聴してみてはいかがでしょうか?

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以上、お後がよろしいようで。

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Top Image via Eminem
Source: hnhp