先日、2017年に活動休止を宣言していたイギリスの兄弟ユニットDisclosure(ディスクロージャー)が久しぶりの新曲をリリースしました。
Disclosure新曲「Ultimatum」はジャジーなディープハウス
Disclosureとしての新曲リリースは、ただならぬMoog愛を感じさせた2016年のEP『Moog For Love』だったわけなのですが、今回の新曲「Ultimatum」一言で感想をいうとめちゃ良い。
個人的には初期の彼らのリリース、例えばAlunaGeorge(アルーナジョージ)をフィーチャーした「White Noise」以来の衝撃だったなーと。
音的にはジャジーなピアノリフとかを取り入れたディープハウスでアダルトな雰囲気もあり心地よいディープハウスでDJ的にも現場使いも良さげ。クラブミュージックシーンのワンダーボーイ的だった彼らがキャリアを重ねてきたなという印象を受けました。
フィーチャーされたアフリカンミュージシャンFatoumata Diawara
そして、この曲で要注目なのはフィーチャリングアーティストでクレジットされているマリ出身で現在はパリ拠点の女性ミュージシャンのFatoumata Diawara(ファトゥマタ・ジャワラ)。Disclosureのツイートを見ている限り、同曲では、彼女のこれまでの曲をどうやらサンプリングしてフィーチャーという形をとっているようですが、そのツイートでも彼らが彼女の音楽にどハマりして、過去作をディグリ回したことが「Ultimatum」新曲誕生のきっかけだと明かしています。
良いなと思ったFatoumata Diawara関連作
そんなFatoumata Diawara、これまでの作品が確かにめちゃ良い。しかも音源を聴いていると、結構ミニマルでルーピーな歌唱パートが多かったりするので、確かに声ネタとしてサンプリングしやすいなという印象を受けます。
そんな彼女の音源では、2011年のアルバムの『Fatou』がまずおすすめ。
次にフィーチャリングで参加したLamomailというフランスのバンド? プロジェクト? 詳細がちょっとわからなかったのですが、とにかくその同名のアルバム『Lamomail』に収録されている「Bal de Bamako」という曲がちょっとPhoenixとアフリカンミュージックのテイストを混ぜたテイストでかっこいいです。(デジタル配信サイトではバンドではなく、そのメンバーたちの連名名義になっていました)
それと後半がディープハウスっぽくなる「Manitoumani」の歌唱パートが「Ultimatum」に通じる感じでこちらもイケてます。
アフリカ音楽に憧れるイギリスの白人ミュージシャンではBlur(ブラー)のDamon Albarn(デーモン・アルバーン)が有名ですが、音楽も突き詰めて行くと黒人音楽回帰し、さらに突き詰めるとアフリカ音楽ヤベェとなるこの感じ、Disclosureが実際にそうだったかはわかりませんが、私は少なからずそんな感じが自分の中で起こったことがあるのでDamonの気持ちはよくわかります。
というわけで、今回の新曲Disclosure「Ultimatum」かなり良質な曲なんじゃないかなと思う次第です。
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