今、買えるDaft Punk使用済ドラムマシーン
ドラムマシーンの名機と言えば、ローランドのTR-808。現在も、オリジナル実機の人気はもちろんのこと、エミュレート版の自作キット、サンプル音源などがトラックメイカーに愛されまくりですが、そちらに匹敵する愛されドラムマシーンといえば、その後継機・ローランドのTR-909。
どちらも先述のように80年代に発売され、今に至るまでダンスミュージックの発展を支える屋台骨的な役割を担っていることは皆さんすでにご存知のはず。
そんな不朽の人気を誇るTR-909に関する面白いニュースが。なんとあのDaft Punk(ダフトパンク)のThomas Bangalter(トーマ・バンガルテル)がかつて所有していたTR-909が現在、売りに出されているのです。
販売はオークション形式。最高入札額は100万越え
その件のTR-909を売りに出したのは、「Vintage & Analogue Occasion」という機材系のFacebookページの所有者で、そのページの投稿によると、この909、値段を自らつけることができないので、オークション形式で最高入札者に売り渡すとのこと。
すでに10,500ユーロ(約134万円)の値段の入札があったとのことで、おおっ!と驚きますが、でも、さすがに高くない?とここまでの情報だと思う人は多いでしょう。確かにそうですね。が、しかし…
その価値はDaft Punk制作のプリセットにあり!
なんとこちら、実際にDaft Punkが使用したというだけでなく、1stアルバム『Homework』収録の「Revolution 909」の制作で使われたThomas Bangalter作成の”ダフト印”のプリセットが入っているそうなのです。
ということで、ファンが盛り上がり、トラックにちなみ”909”ユーロで買うという入札が、FBページのコメント欄にちらほら投稿されていたりするのですが、先述のように今のところ、最高入札額は、驚きの100万円越えとなっています。
このページの所有者が実際にTR-909でそのパターンを鳴らしている動画がこちらだそう。
それなりに心得があるトラックメイカーなら再現できそうな感じがするのですが、そこは夢が壊れるので一旦、口にするのは控えさせていただきます...
ページ曰く、Thomas Bangalterが所有していたTR-909は、全部で10台だったそうで、これは、#5と呼ばれる、Daft Punk TR-909の5号機とのこと。機体の左側面に”5”と書かれた古びれたラベルが確認できますがこれは果たして…
アート作品のオークションでも対象に価値を見出す人が、その値段をつり上げていくものと考えれば、こちらもその”Daft Punkが使った”という夢に価値を見出せる人なら、あの値段で購入してみるのも良いかもしれませんね。欲をいえば、鑑定書なんかがあれば良いのですが、それは無理そうってことで。
『Homework』から20周年を迎えた今年も早6ヶ月が過ぎました。残りの半年で、どんなおもしろDaftネタが飛び出してくるかに期待です。
動画を参考にパターンを組んでみるのが裏の楽しみ方
特にこのオークションに興味がなくとも、例えばトラックメイカーなら、動画の「Revolution 909」のドラムパターンを、今年、本家ローランドから発売になった「Rhythm Composer Boutiqueシリーズ」のTR-09で再現してみて、自分のトラックに組み込んでみるのも良いかもしれませんね。パターンとしてはやはりあのちょっとツンのめった感じはカッコイイですし。
あと、すでに909の実機を使って挑戦している人の動画を見つけましたので、こちらも参考にどうぞ。
まあ、このニュースの裏の楽しみ方ということで。
とりあえず、実際に購入した人の感想がそのうちアップされるのに期待したいところです。
【併せて読みたい記事はこちら】
Reference: Vintage & Analogue Occasion
Top image via TNS Sofres
Text by Jun Fukunaga