先月、新作アルバム『Ripple Waves』をリリースし、11月に行われる電子音響音楽とメディアアートの祭典的イベント「MUTEK.JP 2018」への出演も話題になっている小山田圭吾のソロユニットCornelius(コーネリアス)。
『Ripple Waves』には、坂本龍一、細野晴臣らによる前作『Mellow Waves』のリワーク曲から、NPR「Tiny Desk Concert」で披露した『Mellow Waves』収録曲のライブテイクなんかも収録されているのですが、個人的にはDrake(ドレイク)の”ミックステープ” aka 『More Life』収録の「Passionfruit」のカバーが1番好きです。
Corneliusとライブメンバーが再現する有名バンドのアー写
そんなCorneliusのInstagramを覗いてみると、何やら出演するライブ前に、海外の有名アーティストのアーティスト写真を再現した写真を載せて告知するのが最近では慣例になっている模様。このライブ前の”儀式的”なやつ好きすぎる…。
ちなみにこれまでにCorneliusが、ライブメンバーのNEIL & IRAIZA(ニール・アンド・イライザ)の堀江博久、mi-guことあらき ゆうこ、Buffalo Daughter(バッファロー・ドーター)の大野由美子らとともに再現してきたのは、Manhattan Transfer(マンハッタン・トランスファー)、Orange Juice(オレンジ・ジュース)など。最近だとTalking Heads(トーキング・ヘッズ)が再現されていました。
ソニマニ時はマイブラのアー写を再現していたCornelius
そんな中でも8月に出演したソニマニ aka SONIC MANIA 2018直前に公開された投稿では、シューゲーザー界のカリスマ、レジェンド、第一人者etcであるMy Bloody Valentine(マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン)のアー写を再現。写真は、わざわざモノクロにされており、雰囲気超マイブラ(笑)。今にも轟音が聴こえてきそう…。
私は、Corneliusが弾くArto Lindsay(アート・リンゼイ)にインスパイアされたノイズギターが大好物。特に坂本龍一が、2004年に韓国のラッパーMC Sniperを迎えて発表した「Undercooled」での彼のノイジーなギターに激萌えして速攻でCDを買いにいった経験があります。
ちなみにその「Undercooled」パフォーマンスでは「ミュージックステーション」出演時のものが1番強く印象に残っています。坂本龍一の弾くピアノ、二胡の音、MC Sniperの韓国語ラップ、そしてCorneliusのノイズギターのイメージが強い同曲ですが、実はこの曲のプログラミングは、当時、細野晴臣と高橋幸宏が結成していたエレクトロニカユニットSKETCH SHOWが担当。何気にYMOメンバーが結集した曲だったりもします。
SKETCH SHOW「Do You Want To Marry Me」のマニア度高すぎな元ネタ
そんなこともあって、当時YMOファンである私の知人もかなり興奮していたのですが、私はというと、SKETCH SHOWの「Do You Want To Marry Me」がすごく好きだったのでそれを凌ぐ勢いで興奮した記憶が…。(個人的にYMOは、「君に胸キュン」が別格上位レベルで好きであとは熱狂するほど好きになったことはないです。それよりも細野晴臣作編曲の「ハイスクールララバイ」の方が好き)
余談ですが「Do You Want To Marry Me」は、60年代のフレンチアイコンであるブリジット・バルドー主演映画『セシルの歓び(A Coeur Joie)』のサントラに収録されたMichel Magne(ミシェル・マーニュ)のカバーで、普通の音楽ファンからしたらマニア度はかなり高し…。またこの曲は、Pink Floyd(ピンク・フロイド)のDavid Gilmour(デヴィッド・ギルモア)もカバーしています。DiscogsやYouTubeによると、そのカバー曲は元々は1967年のプロモ盤にのみ収録されていたもので超絶レア曲だそうです。
Corneliusがあまり関係がない感じになってしまいましたが、今にして思えば10年以上前に韓国のラッパーをフィーチャーしていた坂本龍一の先見の明すごいなと。以上、お後がよろしいようで。
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Top Image via Cornelius
Source: Wikipedia1,2, Discogs