現在、公開中の映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』に俳優のドナルド・グローヴァーとして出演しているChildish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)が、6月に世界中に衝撃を与えた「This is America」に続く新曲2曲入りEP『Summer Pack』をリリースしていました。
「This is America」に続く夏EP『Summer Pack』
今回の『Summer Pack』では、「This is America」のドープなアフリカンミュージック色は影を潜め、大雑把に言えば、大ヒットアルバム『Awaken, My Love!』にも通じるエモくて、メロディックな路線にカムバックしたような印象を受けたので、私的には結構な"俺得"感がありました。
その1曲目「Summertime Magic」は、まさにサマーブリージンな仕上がりでビルボードのヒットチャートを爆撃しそうな王道のR&Bチューンという印象で、込み上げ系の艶っぽいChildish Gambinoの声が南国ムードとアダルトな色気をムンムンに振りまいています。
次に2曲目の「Feels Like Summer」は、サンプルをチョップして作ったようなフレーズのイントロから始まり、サウダージ系ギターでちょっと昔のLouie Vega(ルイ・ヴェガ)のアルバムに入っていそうな曲調になっています。ただ、全体的に歌声にリヴァーヴが効いていて、そこは”夏の夜の夢のごとし”感あり、こちらも「Summertime Magic」に負けじと劣らずセクシー。
特に途中で入ってくるボーカルのファルセットが良い感じ。俳優、監督、脚本家、ミュージシャンとマルチな才能を持つChildish Gambinoですが、ミュージシャンカテゴリーの中でもラッパーからシンガーまで器用にこなす芸達者ぶりは、改めてすごいなと思います。
なんか無性にエロいぞ、Childish Gambino
2曲ともEPのタイトルに違わず、ばっちり夏のヴァイブスがパックされていて、さらに「なんか無性にエロいぞ、Childish Gambino」と言いたくなるようなメロディック路線は、歌詞を読み込んで考察することで楽しめる曲だった先述の「This is America」とはまた違った性質のものに感じられますが、こちらはこちらでそれこそ、夏の夜のBGMとして楽しみたい曲だなと私の中では、そう位置付けたく、夏の夜のビーチで1人、モヒートでも飲みながら聴くような気取ったことをめちゃ実践したくなります。
ちなみに個人的には、このEP収録曲を聴いていると、俳優のドナルド・グローヴァーとして彼が出演した映画『マジック・マイクXXL』での、ストリップショーで甘い声を披露し、紙幣の雨を降らせてるシーンが頭に浮かびました。
Childish Gambinoは、次にリリースするアルバムをもって、ミュージシャンを引退することが以前から取り沙汰されていますが、できることなら俳優やその他の活動と平行して長くミュージシャン活動も続けてほしいなと思う次第…。以上、お後がよろしいようで。
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Top Image via NASA/Bill Ingalls