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Aphex Twinの顔面が飛び出すAR表紙をはじめとしたCrack MagazineによるAFX祭りが最高すぎる件

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俺得すぎる…。私がウェブ版ですが、愛読しておりますイギリスのカルチャーマガジン「Crack Magazine」が最新号のIssue 94にて怒涛のAphex Twin(エイフェックス・ツイン)特集を敢行。本日、夕方過ぎにそれを知ってテンション爆アガりでチェックしていました。

 

Crack Magazineによる怒涛のAphex Twin特集祭り

Aphex Twinといえば、最近、かつてのビジュアルコラボレーターで、代表曲「Come To Daddy」や「Windowlicker」のMVを手がけたChris Cunningham(クリス・カニンガム)と人気ブランドSupremeによるコラボコレクションが発表されました。

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そちらではAphex TwinとChris Cunninghamによる映像作品『Rubber Johnny(ラバー・ジョニー)』もフィーチャー。そのキャプチャー映像をモチーフにしたパーカーやTシャツも販売されることが話題になっています。

Richard. D. Jamesの顔面がARで飛び出してくる!

そんなタイミングで発売されたCrack Magazineの最新号では、まず表紙が現在のビジュアルコラボレーターであるWiredcoreが手がけた3Dで再現されたAphex TwinことRichard. D. James(リチャード D.ジェイムス)の顔面をフィーチャー。しかもこちら、すごいのがCrack Magazineがリリースしている専用のARアプリを使うと、なんとその顔面が飛ぶ出している仕組みになっているという...。

 

雑誌が手元にないため、実際には確認することができないため、どんな感じなんだろうな〜。と思ってググっていたら、WiredcoreとともにこのARを担当したイギリスのAR/VR系クリエイティヴスタジオ「Zubr」が制作に関するプレスリリースを公開しているのを発見。それによると表紙だけでなく、AR対応ページは10ページもあるそうで、ZubrのInstagramやVimeoにはその様子がわかる動画が公開されていますがこれがヤバい。AR化した先述のWiredcoreが手がけた「T69 Collapse」MVでも使われた映像も飛び出してくるというこのアーティー感たるや...。

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それに加え、すでに雑誌を手にいれた読者がそのARアプリを使っている様子をSNS上で公開していますが、そちらと先ほどの映像を見る限り、Wiredcoreの世界観が忠実に再現されたものになっているようですが、特に「崩壊」ロゴが飛び出してくるところはマジでクレージーで悶絶するほどカッコいいなと思いました。

AFXゲットだぜ! と叫びたくなるオンラインマップ

そのほかにも今回の特集では、作品リリースを予告する際に世界各地に突如出現することで知られるアイコニックなAphex Twinロゴに関連した企画もあり。その企画では、世界100ヶ所以上にAphex Twinロゴが出現するオンラインマップが登場。マップはスマホの位置情報サービスと連動させたもので、そのロゴが表示されている場所に実際に足を運ぶと隠しコンテンツが開く仕組みになっています。

ロゴは日本では東京の渋谷・宇田川町界隈に2つ表示されていたため、気になった私は早速、そのエリアに。マップを頼りにその場所まで足を運ぶと、アラートが表示され、ロゴをタップすると隠しコンテンツが開くというなんとも宝探し感があり、ARと言えば、「ポケモンGO」ですがポケモンゲットならぬ、AFXゲットだぜ! という気分にさせてくれました。

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隠しコンテンツではCrack Magazine最新号の広告、スマイルマークやAphex Twinロゴが激しい光とともに現れる動画などを確認することができたのですが、ほかにもCrack MagazineのFacebookページに「いいね!」をすると奇妙なAphex Twinフィルターを使って写真を撮ることができる仕様になっているそうです。これに関しては私はまだ試していないのですが、気になった方は是非試して頂けたらと思います。

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レーベル運営やDJについても語るAphex Twinロングインタビュー

次に興味深かったのがAphex Twinのロングインタビュー。ウェブで読むとWiredcoreの映像作品のgifがちょこちょこインタビュー記事内に挿入されていたりするので、普段のこのメディアのインタビュー企画よりビジュアル面で大分気合いが入っていることがよくわかる構成になっています。

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そんなインタビューで最も興味深かったのは、Aphex Twinがレーベル運営やギグでのDJについて語っている点。かつてはレーベル運営もしていたAphex Twinですが、現在はレーベル運営を行う気はないものの、近年のギグ(ライブというよりはオーディオビジュアルDJに近い)でDJ的にプレイすることで、レーベル運営のように曲やアーティストを選ぶことができる的なことを語っています。またデモ音源の送付にも彼なりの一家言あるありがたいお言葉があったりするので、そのあたりもなかなか面白いです。

エイリアンIDMプロデューサーQebrusについて語る

あと"エイリアンIDM"とその音楽性を称されたアンダーグラウンドなトラックメイカーQebrusについても言及。Qebrusは今年亡くなったものの、2年前にAphex Twinが、出演したアメリカ・ヒューストンで行われたフェス「Day for Night」でAphex Twinのギグを鑑賞。その際、Aphex Twinは彼の「Vclnmtr」という曲をプレイしたのですが、その様子を「マジかよ?」という感じで喜びのあまりニヤつきながら鑑賞していたことをAphex Twinは知っていたとこのインタビューでは語っています。

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ちなみにDay for Night時のQebrusの様子がわかる動画がFacebookに公開されており、超絶カオスでノイジーな音楽に反するハッピー感丸出しのQebrusの笑顔が非常に印象的です。

またCrack MagazineではQebrusの特集記事も公開。こちらでは彼の代表曲がいくつか紹介されているので、気になった人は一読して頂けたらと。

余談ですがその中では個人的には”土星のレイヴ”でプレイされるかもしれない曲と評されている未来系アヴァンギャルドテクノ「Argq」が超ツボ。そこまで高速でもないBPMのエクスペリメンタルな4つ打ちビートにブレイクコアの高速ビートを混ぜ合わせたかのような偏執狂的エディットが超クールです。

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日本でも一部のネット系ブレイクコア好きの間ではよく知られていた存在だったQebrusですが、初めて彼のことを知ったという人でも彼の音楽は細かい職人技系IDM系好きにはかなり響くはず。それだけにその早すぎる死が惜しまれます。

そんなわけで今回のAphex Twin特集、マジヤバです。洋書専門店とかにあったら購入したいなと思いました。以上、お後がよろしいようで。

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Top Image via Zubr
Source: Crack Magazine1, 2, 3, Zubr1, 2