Waveの人気レーベル「Liquid Ritual」による4/27にリリースを控えるコンピレーション『Liquid Ritual Vol.1』から先行曲Dyzphoria「Worth」がリリースされました。
Dyzphoriaが告げるWaveコンピ『Liquid Ritual Vol.1』の幕開け
カナダを拠点とするWaveのプロデューサーDyzphoriaは、これまでにもLiquid Ritualからのリリースや、Plastician監修のWaveコンピ『Wavepool 2』にもトラックを提供するなどこの界隈では名の知れたプロデューサーの1人です。
そんな彼による新曲「Worth」は、低音の効いたベーシーかつ荘厳なシンセレイヤーで鳴らす耽美的なメロディーが印象的で「Wave」サウンドを体現する超Wavyかつ上質、”ウェルメイド”なトラックになっています。
同曲をコンピの先行曲に抜擢したLiquid Ritualですが、その意図と目論みは見事成功といった感じで、Waveに興味を持っている人にはコンピに対する期待も膨らむという感じではないでしょうか?
またアートワークもWaveに影響を与えたジャンルの1つ、ウィッチハウス的なビジュアルなのも曲の雰囲気にマッチしていて良し。個人的に初めてWaveを聴いた時のウィッチハウスの現代版か? と思わされた初期の興奮が思わずバックアゲインしてしまいます。
アルバム『DYZPHORIA Vol. 01』も要チェック
そんなWaveのベーシックな形を今回聴かせてくれたDyzphoriaですが、先月はbandcampで8曲入りアルバム『DYZPHORIA Vol. 01』をリリース。こちらは1曲目のKyddiekafkaとのコラボ曲「Possession」が初期Nero的な声ネタ使いかつWaveらしい耽美的な仕上がりで素晴らしいです。それと7曲目の「Eternal」も鬱蒼とした思考の森を想起させる、物憂げなドープさに魅了されます。
Trapにアプローチした「Deserve It (ft. Tommy Bronson)」
またDyzphoriaは先月、ラッパーをフィーチャーしたWave meets Trapな曲「Deserve It (ft. Tommy Bronson)」もリリースしています。Waveの基本的なビートフォームはTrapだけあって、そのプロダクションスキルとの相性も抜群。こちらも注目すべきDyzphoria仕事でヒップホップ系DJの人でもDJセットにバッチリハマりそうです。
今月、まさかのディーン・フジオカによる日本初のJ-Pop Waveがリリースされることが明らかになりましたが、本場UK以外にもWaveは確実に飛び火しており、今年はより一層シーンの拡大が見られそうです。と個人的な期待をこの場を借りて口にさせて頂きたいと思います。あくまで願望ですが、そうなったら面白い…。
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Top Image via Liquid Ritual