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「ギャングスタなナンシー・シナトラ」? Lana Del Reyってどんなアーティスト?

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最近、海外の音楽メディアはもちろん、オシャレ系サブカルメディアでもよくピックアップされる女性アーティストLana Del Rey(ラナ・デル・レイ)。


4月には、昨年Daft Punkをフィーチャーした曲をリリースし、2月のグラミー賞では彼らを引き連れ、パフォーマンスを行ったシンガー/ラッパーのThe Weekndを迎えた「Lust for Life」を発表しました。しかし、私としては、彼女のシーンは専門外なので、メディアが取り上げるNEWSを流し読み程度にチェックしていたのですが、先述のコラボリリースが報じられて以来、気になっていたので、この機会に色々と調べてみましたので、今回はLana Del Reyってこんなアーティストというのがわかる基本情報をご説明したいと思います。

 

キャリアを振り返ってみる

Lana Del Reyは、1985年生まれの30台前半のアメリカのシンガーソングライターで、アーティストバイオグラフィーなどによれば、自身の音楽性を「ギャングスタスタイルのナンシー・シナトラ」と語り、そのどこか悲しみを帯びた楽曲から「Sadcore」と称しているようです。また、NirvanaのKurt Cobainからも多大な影響を受けているとも語っています。

ブレイクのきっかけは、インディーズ時代にリリースしたデジタルEP「Lana Del Rey」が、「Billboard 200」チャートで、初登場時に20位にチャートイン、翌年のメジャーデビューアルバム「Born to Die」が、世界各地のアルバムチャートで上位に入ったことで、それ以降、注目を集める気鋭アーティストの仲間入りを果たします。

また、2013年には、EDM系の人気レーベルSpinnin' Recordsからリリースされた「Summertime Sadness(Cedric Gervais Remix)」というEDMスタイルのRemixが発売され、それがグラミー賞にノミネートされたことで更なる注目を集めることになりました。その後2014年にリリースした「Ultraviolence」は、多くの海外メディアの年間ベストに選出、 2015年の「Honeymoon」では、「Billboard 200」チャートで初登場2位をマークし世界的なヒットとなりました。そして、今年に入ってから、新作アルバムの先行シングルとして「Love」、そして、「The Lust for Life」をリリースという感じです。

 

ヒップホップからの影響

このようなキャリアの流れで、今や世界のポップアイコンになっている彼女ですが、音楽性の魅力は憂いのある曲調と、ヒップホップに影響を受けた多弁な歌詞で恋の辛さを歌うところにあるようで、実際、初期のアルバム「Born to Die」、EPの「Paradise」などはその影響を感じさせる仕上がりになっていると評されています。その後、一旦その様子は鳴りを潜めますが、「Honeymoon」についてはトラップの影響があると語っており、インディーポップでありながらヒップホップとの強い結びつきがあるようです。

Honeymoon

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 ここまで調べて「なるほどねぇ〜」となりました。また、先述のように「ギャングスタスタイルのナンシー・シナトラ」と称される理由は、そのヒップホップ的な歌詞へのアプローチで感情的に失恋や片思いをテーマにした「トーチソング」を歌うことによるものだということがわかりました。その他にも彼女はジャズ、トリップホップなどからも影響を受けているようです。

確かにEDM由来のバンギンなポップスや、最近のアメリカのヒップホップ勢の大躍進がヒットチャートを席巻している現在のメインストリームの音楽シーンでは、かなり稀有な存在で、オンリーワンな感じがしますね。

2つ名が表す音楽性

また、色々な彼女の2つ名があるのですが、私が音楽を聴いていて個人的にピンと来たのは"Lolita lost in the hood”というものです。これは、「Honeymoon」収録の「Salvatore」を聴いて頂ければ納得してもらえるのではないでしょうか? 例えばJane Birkinなんかが好きな方にはおすすめです。

ちなみに冒頭で名前を挙げたThe Weekndのアルバム「Starboy」でも「Stargirl Interlude」での歌唱、「Party Monster」ではノンクレジットでバックコーラス参加しています、彼の前作に当たるアルバム「Beauty Behind The Madness」収録「Prisoner」でもコラボレーションするなど、関係が深いようです。

今回調べてみて、Lana Del Rayの基礎知識を得たことにより、予定されている新作アルバムが一層楽しみになりました。それにしても「ギャングスタスタイルのナンシー・シナトラ」ってインパクトありますね(笑)。

Source:
https://en.wikipedia.org/wiki/Lana_Del_Rey
http://www.universal-music.co.jp/lana-del-rey/biography/

 Photo via Jaguar MENA 

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Ultraviolence (Deluxe Version)

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