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Aphex Twin、Flying Lotus、Autechre、Boards of Canada、OPNなどWXAXRXPアーカイヴ音源が続々公開されている件

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#Warp三徹 とともに先週末から今週月曜の朝まで盛り上がった名門レーベル「WARP」設立30周年を記念したオンラインラジオ局・NTSでの特別放送「WXAXRXP」。

放送では近年は活動状況が非常にアクティヴになっているAphex Twin(エイフェックス・ツイン)を筆頭に去年、NTSでもレジデンシー放送を行なった大御所Autechre(オウテカ)のほか、Mount Kimbie(マウント・キンビー)、Nightmares On Wax(ナイトメアズ・オン・ワックス)、Bibio(ビビオ)、Oneohtrix Point Never(ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー)、Hudson Mohawke(ハドソン・モホーク)、Squarepusher(スクエアプッシャー)、Flying Lotus(フライング・ロータス)、Kelela(ケレラ)、Plaid(プラッド)などなど、新旧のWARPアーティストが多数出演しました。

 

Warp三徹なるワードを生み出したWARP祭”WXAXRXP”の思い出

さらにWARPと関連性のあるゲストとして坂本龍一、Adrian Sherwood(エイドリアン・シャーウッド)らも出演。ほかにもWARPアーティストによるBjörk(ビョーク)Remix音源しばりのMixが放送されるなど、とにかくIDM、エレクトロニカが好きな人にとってはオールスター感謝祭レベルの祭り、いや、もうIDM、エレクトロニカファンにとっては『笑っていいとも!』最終回レベルの勢揃い感があったはず…。

私も放送が行われることを知って以来、ずっと楽しみにしていたため、金曜の深夜はどこにも出かけず、ひたすら番組をリスニング。眠気と戦いながらAphex Twinのバービカンライブの鬼のようなアンビエントを乗り越え、OPNの「M.Y.R.I.A.D.」最終公演音源まで耐え切ったことは、なんか勝手にやりきった感がありました。

一方で、今回の目玉のひとつだったAutechreによる、彼らが1989年から1993年にかけて制作した未発表音源を一挙に放送する「WARP TAPES 89-93」というプログラムのパート1が同日、日本時間6/22の朝6:59-8:00という早朝に行われものの、これに関しては仮眠という名の寝落ちを選択したら、案の定、聴き逃すという結果を迎えてしまい、激しく後悔してしまった次第であります。

 

Autechre『WARP TAPES 89-93』が無料ダウンロード公開中

しかしながら、この音源は現在、AutechreのBleepショップページ内で『WARP TAPES 89-93』としてフリーダウンロードで公開中。これは、先日のパート1と3日間100時間に渡る放送の大トリを務めたパート2の2つをあわせた2時間分の音源が収録されており、ファイルサイズはなんと1GBを超える激重ファイルになっています。

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ちなみにパート2のラストあたりをリアルタイムで聴いていた時の気分は、マジ「いいとも!」最終回で明日からはもう放送がないのに「明日もまた見てくれるかな?」で締めくくったタモリの姿がフラッシュバック。WARP三徹というクレイジーなワードを生み出したネットラジオのビッグフェスの終わりは、ただラジオ廃人状態で聴いていただけのリスナーにすぎないにもかかわらずとてもエモい気持ちになりました。こういうのを夢の終わりとでもいうのでしょうか…。

『WARP TAPES 89-93』ダウンロード

坂本龍一、OPN、Boards of Canadaなどによる主要番組のアーカイヴが続々公開中

ただ、WXAXRXPという夢にはボーナスステージ的なものがあります(これは先週ついに終了した人気漫画『銀魂』で例えると、ジャンプからジャンプGIGAに、ジャンプGIGAから銀魂アプリに場所を移しながら連載するネバーエンディングストーリーかと錯覚させるような趣を感じるというか)

なんとアーカイヴ音源が昨日あたりから続々と公開されているのです。Big Upすぎるぞ、NTS。

アーカイヴ音源についてはNTSが全部を公開するわけではないとWXAXRXP開始前に発表していましたが、それでも現時点では主要な放送はほぼ網羅。

例えば、この記事を執筆している時点でもNightmares On Waxのサンプリング元ネタしばりのマニアックな番組もあるし、OPNの「M.Y.R.I.A.D.」、坂本龍一もあれば、Aphex Twinのビジュアルコラボレーター、Wiredcore(ウィアードコア)の番組だってある。さらにはBjörk Remixしばり番組もあったりします。

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個人的にありがたいのは故LFO音源を使ったSpecial Requestのトリビュート番組、あと今回が6年ぶりに人前に出てきたというBoards of Canadaによる2時間番組「SOCIETAS X TAPE」。それとハドモの未発表音源あたりはありがたいですね。

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レア音源満載のFlying Lotus「FLAMAGRA VS. WXAXRXP MIX」

加えて来日も控えているためこれから聴き込みたいのがFlying Lotusの「FLAMAGRA VS. WXAXRXP MIX」です。ちなみにこの番組で放送されるMix音源には『Flamagra』には収録されなかったセッション音源や、彼が音楽を提供したアニメ『キャロル&チューズデイ』、『ブレードランナー ブラックアウト2022』のために制作したスコア音源の未発表曲も使用。

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ほかにも「You’re Different Now」、「A Dog Among the Ruin」、「Throwing My Phone At the Wall If You Call」といった未発表曲やDenzel Curry(デンゼル・カリー)、George Clinton(ジョージ・クリントン)、Iglooghost.(イグルーゴースト)らとのコラボ曲も使用。

来日を控えるIglooghostによる未発表のTakashi Remix

特にIglooghostによる未発表Remixは、チームラボの工藤岳氏に由来していることでも話題になった「Takashi」のRemixで、これは日本のファンからしてもなかなか胸アツです。しかもIglooghost、7/13(土)大阪Circus Osaka、7/14(日)東京Circus Tokyoの日程で来日ツアーをするので、この時に「Takashi」のRemixがプレイされる可能性もあるのでは? とか思ってしまいます。

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しかも、「Takashi」にも参加しているオノシュンスケによる坂本慎太郎「ディスコって(Disco Is)」リミックス(厳密にはカバーなのかな?)が、その「Takashi」の前にプレイされているのもファンからするとアガるポイントですね。(「Takahsi」自体もFlying Lotusによるリワーク→Iglooghostによるリミックスという流れでプレイされます)

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そんなわけでリアルタイムで聴き逃していた私にとっては、なんともありがたいアーカイヴ音源なのです。Mixのプレイリストも公開されているので気になった方は各自NTSのサイトでチェックしていただけたらと。

あとは神がかっていたAdrian Sherwoodの「WARP VS. ON-U SOUND RADIO MIX」も公開されていました。

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個人的にはSquarepusherの「LIVE FROM NTS LONDON」のアーカイヴが公開されたらリアルにWXAXRXPという夢はネバーエンディングストーリーだなと思います。

そうそう、Aphex TwinとDeath Gripsの番組アーカイヴはYouTubeにて公開されていますのでそちらも是非。以上、お後がよろしいようで。

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Top Image via NTS