今年6月に遺作アルバム『TIM』がリリースされた今は亡きEDMスター、Avicii(アヴィーチー)。そんな彼をトリビュートする大規模なライブイベントが12/9に彼の地元スウェーデンで開催されることが明らかになりました。
ストックホルムでのAviciiトリビュートイベントには19組のコラボレーターが出演
『TIM』では彼の残した完成間近の楽曲コレクションとその音楽に関するメモ書き、メールのやり取り、テキスト・メッセージを元にコラボレーターたちが楽曲を制作。中には日本人アーティスト、坂本九の「上を向いて歩こう」ネタの「Freak」、Coldplay(コールドプレイ)のChris Martinとのコラボ曲で未発表曲だった「Heaven」が収録されたことが話題になりました。
トリビュートコンサートには彼の遺族も関わっており、父親のKlas Bergling曰く、Aviciiが残した名曲を大規模バンド(30人編成)で演奏する内容になるとのことです。
ストックホルムにあるFriends Arenaで行われるイベントにはRita Ora(リタ・オラ)、Aloe Blacc(アロー・ブラック)、BONN(ボン)などAvicii楽曲のコラボレーターとして知られるシンガー19名が参加。30人編成のバンドとなるとオーケストラのようなものになることが予想されるため、スケールの大きいライブパフォーマンスが期待できます。
「Heaven」のリミックスを手がけたDavid Guetta、KygoらAviciiと親交があったEDMスターたちも出演
またイベントではシンガーたちの他に生前のAviciiと親交があり、先述の「Heaven」のリミックスも手がけていたDavid Guetta(デヴィッド・ゲッタ)、Kygo(カイゴ)Dimitri Vegas & Like Mike(ディミトリ・ヴェガス&ライク・マイク)、Laidback Luke(レイドバック・ルーク)、Nicky Romero(ニッキー・ロメロ)といったEDMフェスやDJ magの上位常連の有名DJ/プロデューサーも出演。豪華な出演陣が目を引く内容です。
イベント開催は、Aviciiの追悼のほか、死因となったメンタルヘルス問題とそれによる自殺を防ぐキャンペーン的意味合いもあることがAviciiの父親であるKlas Berglingの言葉からわかります。
Aviciiの死因"自殺"は世界的に見ても15-29歳世代における2番目に多い死因
実際、Aviciiの地元スウェーデンでも毎年約1500人ほどの自殺者が出ており、世界的にも自殺者は年間100万人に至るとのこと。そういった悲劇は家族やコミュニティに長い間、悲しみを与え、心に傷を残すことになります。また自殺は15-29歳という若い世代における2番目に多い死因となっていることがWHO(世界保健機関)によって報告されているとのことで、国際的にも深刻な問題となっています。
スウェーデンで若者の自殺が増えている。専門家は「90年代以来上昇トレンド」
— 北欧の理想と現実 (@yasemete) November 27, 2018
17年の自殺者数は1500人超だが、そのうち149人が15-24歳の若者だった。自殺は、交通事故で死亡する者より6倍も多く、15-44歳の男性の死亡原因のトップ#スウェーデン #北欧 #自殺 #福祉国家 https://t.co/nAYBP59orO
Aviciiの不慮の死が起こってしまったのが2018年の4月。それから約1年半近い月日が経ちました。イベントでは遺族の願いが広く参加者に啓蒙されることを祈るばかりです。
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Top Image via Rolling Stone
Reference: Mixmag