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サニーデイ・サービス『The Sea』完結、言葉は最高という単語しか知らないからCRZKNYとillicit tsuboiのRemixは最高だと言わせて頂きたい

f:id:fantasydub:20180626020048j:plainこれまでコンスタントに良質なRemixがSpotifyにて公開されてきたサニーデイ・サービスのRemixプロジェクト『The Sea』。

その公開のスピードが速すぎて最近は若干脱落気味だった私は、超絶オシャレな原摩利彦による「さよならプールボーイ(原摩利彦 Remix)」と、昨年リリースされた歌詞もサウンドもアーバンブリージングの極みな的アルバム『Blue Songs』も素晴らしすぎたKASHIFによる、これまたアーバンの極みとしか形容できない「卒業(KASHIF Remix)」についてレビューを書こうとパヤパヤしていたら、なんと本日未明ついに完結の報が…。


 

サニーデイ・サービス『The Sea』ついに完結!

というわけで、自分のレビュー公開速度を猛省しているわけですが、その『The Sea』最終章がとにかく最高。新たに追加されたのは御大鈴木 慶一、illicit tsuboi、そして幕を引く最後の曲がCRZKNYという本当に最高なラインナップで、先日のサッカー日本代表戦からのGorillaz『Now Now』ワールドプレミア鑑賞のため、寝不足極まりボロボロになった身体を大いに刺激してくれたため、こうして今、ラップトップのキーボードをポチポチと叩かせているというわけなのです。

そんな最新リミックス3曲のうち、特に最高だなと思ったのがillicit tsuboiによる「23時59分 feat. MC松島 (The Anticipation Illicit Tsuboi Remix)」と、CRZKNYによる「町は光でいっぱい (CRZKNY Remix)」という2曲。

もうね、私は最高という言葉しか知らない系の言葉足らずな人間なので、ここは最高だと言わせて頂きたい限りなのですよ、ホント。

最高にサイケなillicit tsuboi版「23時59分 feat. MC松島」

というわけでどこがこの2曲で最高かというとまず「23時59分 feat. MC松島 (The Anticipation Illicit Tsuboi Remix)」は、ともかくサイケなところ。原曲のスマートでシンプルにまとまったトラックも好物なのですが、このRemixではまずイントロからダビーなダブ処理が施されているため、ダブとかダブテクノが3度の飯より大好きな私にとってはやっぱり最高しかないです。

1曲を通して超サイケ。細かい部分ですが、節々で鳴る8bitノイズ? 原曲にあるフィードバックノイズと合わさり隠し味的なスパイスになっていて素晴らしい。そして後半の搔き鳴らし系ギターソロも胸に突き刺さりまくりで、これぞエディットとRemixワークの妙という感じでやっぱり最高しかないですね。

最近、MGMTの元Spacemen 3(スペースメン 3)メンバー、Sonic Boom(ソニック・ブーム)による完全にSyd Barrett(シド・バレット)憑依型どサイケRemixが今月1サイケだなと思っていたのですが、このRemixはサイケさでそれを上回ったというのが総括ですね。

 

町の光、それ絶対地獄の業火だろ! 的に最高なCRZKNY版「町は光でいっぱい」

そして、「町は光でいっぱい (CRZKNY Remix)」。良い意味でどの口がそう言っているんだと思わず言いたくなるような地獄リミックスで低音の死化粧をあしらったような仕上がり具合はさすがしかないといった感じで、その町の光、それ絶対地獄の業火だろ! と言いたくて仕方ないです。それくらい最高しかないのがこのリミックスかなと。

CRZKNYとサニーデイ・サービスといえば、のちにオフィシャル化してしまったもはや伝説になっている地獄すぎる「Fuck You音頭のブートレグ」も素晴らしかったのですが、先月のCRZKNY地獄記念日でもえぐい鳴りをしていたサニーデイ・サービス「抱きしめたり feat. CRZKNY」でも感じ取れた、込み上げてくる超低音は、今回のRemixでも健在。というか、リアルにヘッドフォンかイヤフォンで聴いていると臓物が込み上げてきそうになるレベルの低音の地獄さはさすがだなと思います。

まさに町を破壊してしまった感のあるCRZKNY。サニーデイサービスとCRZKNYの一見すると邂逅しなさは、実はその裏返しでめちゃめちゃ相性良いのではと勝手に思っています。

私たちは『The Sea』ロスになるだろう

それにしても冒頭でご紹介させて頂いたオシャレでアーバンなRemixはもちろん最高にクールですし、このWebzineでも取り上げさせていただいたMASONNAによる変態Remixや、技ありすぎるエレクトロニクスなDJ MAYAKU Remixもそれぞれ秀逸だった、この『The Sea』なるプロジェクト。「そうか、これは天国に1番近い島ニューカレドニアの美しいビーチから死海、そして『ナウシカ』の腐海まで”海”という名がつく古今東西、現実から虚構までありとあらゆる海の様相が表現されたものだったんだな」と私は勝手に捉えています。間違っていたらごめんなさいですが…。

これにておしまいなのが本当に残念すぎます。う〜ん、多分しばらくの間『The Sea』ロスになってしまうなぁ…。でもやっぱ最高だったので、生意気ながらここはサニーデイ・サービス、グッジョブと言わせて頂きたいですね。この企画には死ぬほど楽しませていただいたので、今はただただ感謝しかないです!

なので寝て起きたらもう1度、全曲聴き直してみたいと思います。以上、お後がよろしいようで。

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Top Image via Rose Records