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竹内まりや『BEGINNING』などRCA時代の初期アルバム5作品がストリーミング解禁という話

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アンビエント、ハウスにAOR、近年インターネット経由で再評価されている日本の”和モノ”と呼ばれるクラシック音源。その再評価に関する非常に興味深いコラム記事を先日、SNSを眺めている時に発見しました。

 

RAに掲載された「日本の関係者から見た、和モノ再評価の波」という記事は、日本の音楽関係者に対して、インタビューを交えながら和モノ再評価を紐解いていくという内容になっています。

特に現在の世界的な和モノブーム、AORやシティーポップ再評価の立役者として紹介されることが多い、Vaporwave、Future Funkなどポストインターネットミュージックのような起点ではなく、日本における”和モノ”という名称が広まりだした段階のところから細かく分析、考察が行われている点は非常に興味深い部分でした。そんなわけで、この記事については、また別の機会に感想文的なものを書いて、自分の中での後学のための資料にしたいなぁと思っています。

jp.residentadvisor.net

閑話休題。

竹内まりやデビュー40周年記念ベスト盤『Turntable』発売決定&初期作品のサブスク配信も

そんな記事が世に出回った時点で、先述のFuture Funk以降、和モノAORの代表的な存在として、世界の音楽マニアの間で注目を集めている竹内まりやが、昨年から続くデビュー40周年記念に関連する新たな動きを見せています。今年は、NHKでの特番も話題になったり、来週からは、昨年好評を博したシアターライブも復活することが話題になりましたが、なんと8/21に40周年記念アルバム「モア・ベスト & レアリティーズ & カバーズ『Turntable』」をリリースするとのこと。

 

全62曲(予定)収録の『Turntable』は3枚組、その内容は?

こちらは、全62曲(予定)収録される3枚組のまさにベスト盤といった仕様で、三枚それぞれがバラエティーに富んだものになっています。そんなアルバム内容は40周年特設サイトによるとこんな感じ。

Disc1 (More Expressions):ベストアルバム「Expressions」に入らなかった楽曲を11枚のオリジナルアルバムから厳選収録されるほか、今年放送されて話題を呼んだNHK「竹内まりや Music & Life ~40年をめぐる旅~」でも歌唱した「いのちの歌」を含む、新たなモア・ベストいえる内容。

Disc2 (Mariya’s Rarities):Abema TV ドラマ「1ページの恋」主題歌「ミラクル・ラブ」を含む、アルバム未収録のカップリング曲やレア音源満載。岡田有希子への提供曲「ファースト・デイト」「恋、はじめまして」「憧れ」などの初セルフカバー音源も収録。

Disc3 (Premium Covers):山下達郎「サンデー・ソングブック」でお馴染みの名物コーナー「まりやの課外クラブ活動」が待望の初CD化。洋楽クラシックス、ジャズスタンダード、カンツォーネ、フレンチポップスなどこれまでに竹内まりやが歌ってきたカバーが収録されるほか、ディズニー映画「ダンボ」日本版エンドソング「Baby Mine」の英語ヴァージョンや、山下達郎とのデュエットソングも収録予定。

3枚とも気になる内容ですが、私としては特に3枚目の「まりやの課外クラブ活動」でのカバー曲が気になります。あとはベタですが、ヤマタツとのデュエットも音源として聴いてみたいものです。またアルバムには各大手販売店やECサイトを中心に色々と用意されることも発表されています。特にタワレコ、HMV、山野楽器ではそれぞれ異なるアナザージャケットステッカーが特典になるようなので、ファン的にはコンプしたいのではないでしょうか? あと現在のところ、アナログ化は発表されていませんが、個人的にはヴァイナルでコレクションしてみたいですね。でも速攻で売り切れてレア盤化しそう…。

竹内まりやのデビューアルバム『BEGINNING』をはじめ5作品がサブスクで聴ける

また『Turntable』リリース発表にあわせて、「けんかをやめて」、「マージービートで唄わせて」、「マンハッタン・キス」などを収録した1994年のベストアルバム『Impressions』のダウンロード販売も開始。さらに 竹内まりやのデビューアルバム『BEGINNING』をはじめ『UNIVERSITY STREET』、『LOVE SONGS』、『Miss M』、『PORTRAIT』といったサブスクユーザーはこれまで聴くことができなかったRCA時代の初期アルバム5作品の配信も!ちなみにこの5作品は40周年記念リマスター盤としてCD化されていたもの。買い逃していた人にとっては朗報ではないでしょうか?

*2019/09/04 追記:現在、上記作品は日本のSpotifyでは配信されていない模様。Apple Musicでは配信中。

余談ですが、サブスクではなく、ダウンロード販売だとiTunesストアでも人気の「Plastic Love」を収録した『VARIETY』や名盤『Bon Appetit!』、『TRAD』など多くのアルバムが販売されています。普段あまりiTunesストアを使わないため、全くのノーマークでしたが、サブスクのカタログにはないお気に入り曲を1曲単位で購入したい、DJプレイ用に購入したい場合はかなりありがたいなと。

 

「関ジャム 完全燃SHOW」が竹内まりや特集を放送

最後にテレビ朝日系で5月12日(日)23:25から放送される「関ジャム 完全燃SHOW」では竹内まりやを特集するそうです。ナタリーの記事によると20~50代の視聴者にアンケートした“これぞ竹内まりやの曲ベスト20”を発表しつつ、彼女のすごさについて改めて検証する内容になるそうで、竹内りや取材歴30年の音楽評論家・能地祐子、さかいゆう、作詞家のzoppも登場。竹内まりや本人が、番組スタッフの取材に応じ、プロ3人の分析と疑問に回答するそうなので、これは録画必至ですね。

以上、お後がよろしいようで。

Top Image via Discogs
Reference : 竹内まりや40th特設サイト, ナタリー