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Stardust「Music Sounds Better With You」が初のデジタル音源化、さらにアナログ復刻される件

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最近の”〇〇2.0”ブームの影響もあってか、現在のフランスのダンスミュージック(主にハウス系)の流れを”フレンチタッチ2.0”と呼ぶことがあるようです。その中心になっているのが、今年のサマソニにも出演が決定しているFrench Kiwi JuiceことFJKやその主宰レーベル「Roche Musique(ロッシュ・ミュージック)」周辺。

 

FKJ以外にもDariusが洒落たニューディスコ系チューン「Hot Hands」でヒットを飛ばすなど、確かにフレンチタッチ特有の洒脱なテイストが現代に継承されているなぁと感じるため、”フレンチタッチ2.0”とはよく言ったものだと、そのネーミングセンスには納得するものがあります。

フレンチタッチの名曲Stardust「Music Sounds Better With You」が初デジタル音源化

しかしながら私的には”フレンチタッチ”といえば、やはりその”1.0”にあたる、「Roulé」や「Crydamoure」あたりの、いわゆるDaft一派周りの音楽。その中でもDaft Punk(ダフト・パンク)の片割れ、Thomas Bangalter(トーマ・バンガルテル)による「Roulé」作品の屈指の有名曲で、フレンチハウスの特大クラシック、Stardust(スターダスト)による「Music Sounds Better With Youがなんと2019年6月に初の公式デジタル音源としてリリースされることが発表されました。

vimeo.com

 

1998年にリリースされた「Music Sounds Better With You」は、これまでに公式でのデジタル音源化はされておらず、Spotify、Apple Musicなどでのストリーミングはおろか、iTunesやBeatportでも販売されていませんでした。そのため、同曲を聴くにはアナログ盤かもしくはYouTubeで探すしかなかったわけですが、この度、発売から21年の月日を経て、ついに待望のデジタル音源化。これについては、聴くだけならアナログ盤がなくともYouTubeで済ませばよいだけなのですが、アナログ盤からリッピングしてDJで使っていた身としては地味に嬉しい。ちなみにデジタル盤はリマスタリングされるとのことですが、今の音質にマッチするような感じで施されていたら最高ですね。その辺りにも期待したいところです。

近年はネタとしても人気の「Music Sounds Better With You」

そんな「Music Sounds Better With You」ですが、ここで簡単に同曲についてご紹介。フレンチタッチはサンプリングが特徴の1つにあるかと思いますが、その元ネタはChaka Khan(チャカ・カーン)の「Fate」。アーティストのStardustはユニットで、先述のThomas Bangalter、Alan Braxe(アラン・ブレイクス)、Benjamin Diamond(
ベンジャミン・ダイアモンド)がメンバーとして参加しています。近年は、90年代フレンチハウスの名曲という位置付けだけでなく、度々サンプリングされたり、リミックスされたりと元ネタとしても人気を博しているという印象がある曲です。気になった方は各自、ググっていただけたらと。

「Music Sounds Better With You」のアナログ復刻も決定

また、ファンとしては、もう1つ注目しておきたいのは、初デジタル化にあわせてアナログ盤の復刻リリースも発表されている点。リリース元は、デジタルと同じく、パリに拠点を置くフランスの名門レーベル「Because Music」となります。

ちなみに「Because Music」は、Ed Banger所属アーティストのライセンス権を保有しているほか、フレンチ・アイコンのCharlotte Gainsbourg(シャルロット・ゲンズブール)、今年のコーチェラ出演で評価を高めたChristine and the Queens(クリスティーヌ・アンド・ザ・クイーンズ)など、国際的にも知名度が高いフランスの人気アーティストたちを数多く抱えています。

 

ジャケットと盤面の仕様に注目

そんなフランスの名門からリリースされる「Music Sounds Better With You」復刻盤はデジタルと同日リリースとなり、2019年6/28にリリースされます。現在は、ジャケットなど仕様に関する詳細も公開されていますが、それによると復刻盤のジャケットは、あの有名なルーレット柄ではなく、かつてのCDシングル盤で見られたテキストベースのジャケットを彷彿させるデザインを採用。カラーは黒ベースからネイビーベースに変更されています。またアナログ盤のB面には先述のルーレットを刻印。センターのシルバー部分含め、パリの小粋なエスプリ漂う仕様は、コレクター心を刺激します。

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なお、リリースされるアナログ盤にはジャケットと同じ、デザインのトートバッグが付属。こちらは25ユーロで発売となりますが、ほかにもTシャツ付きが35ユーロ、Tシャツとトートバッグ付きが50ユーロで発売されるとのこと。なお、これらの商品は、現在、「STARDUST STORE」という特設サイトからプレオーダーが可能になっています。

追記:アナログ盤のみがTower Recordでも取り扱われるようです。

フレンチタッチ2.0ならぬ、なぜか発売から21周年という微妙なタイミングでの元祖フレンチタッチの名盤復刻。この勢いで、ほかの「Roulé」のリリース作品も復刻されるか、デジタルリリース化してほしいなぁと。以上、お後がよろしいようで。

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Top Image via Because Music
Reference : STARDUST STORE