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iTunes終了というけど、結局音楽好きにはどんなデメリットがあるの? という話 追記あり

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先月末頃でしょうかね? ネット上で注目を集めたAppleのiTunes終了がいよいよ現実味を帯びてきたという噂ですが、いよいよそれが実現するかどうかが発表されるであろう日本時間6/4に行われる「WWDC 2019(世界開発者会議)」がもうそこまで迫ってきています。

 

iTunes終わるってさ。噂だけどね。

とりあえず、これまでに報じられていることによると、Appleは、これまでの音楽や映画のためのコンテンツiTunesを終了させ、音楽に特化した「ミュージック」、映像や動画を管理する「TV」、そして音声の「ポッドキャスト」の3つのアプリに分離させるとのことです。これに対して、約20年ほどに渡り、音楽ファンを楽しませてきた”ダウンロード時代の終了”だという声もあったりしますが、奇しくも日本では新元号「令和」が始まった年にこういったことが起こることはなんとなく、確かに時代の変わり目を感じます。

 

では、なぜiTunesは終了するのか? それについてよく言われているのが、特に昨今のストリーミングサービスの台頭で、それによるダウンロード販売収益と利用者人口の減少です。ちなみに全米レコード協会(RIAA)のレポートによると、アメリカの音楽業界でのストリーミングの売上シェアは実に75%にも達していたそうで、かつては、音楽界に新しい音楽の聴き方をもたらしたiTunesもお役御免の時期が来ているようです。

iTunes終了の噂は、今に始まったことではなく、近年はストリーミングサービスユーザーの増加に合わせてこれまでにもささやかれてきました。端的に言って、音楽も映画もひとつのソフト/アプリで管理できたiTunesですが、個人的にはすでにiPhoneのアプリでは音楽とビデオに分かれてるし、ラップトップでiTunes Storeから映画をダウンロードすることもあまりなくなったし、ぶっちゃけ音楽も映画もストリーミングで賄っているので、世間の皆さんがいうほど、ノスタルジーに駆られれることがない非常に現代のスタンダードに順応しきっている自分がいるといった心境です。

 

iTunes終了はただノスタルジックな気分にさせられるだけのものなのか?

個人的な体験でいうと、MySpaceとともに台頭した音楽ブログ文化全盛期は、確かに「Hype Machine」を使い倒して、質が悪かろうがなんだろうがとにかくMP3を集めては、iTunesに入れて聴いていたのが、個人的iTunesの思い出ハイライト。あと、ラップトップのCDドライブに入れてレンタルCDの音源をデータに変化してアーカイヴしていたのも今となってはもう思い出話だなと。

そう考えると、そもそも私は以前はDJをよくしていたため、音源は大体Beatport、時々Junoで購入していたため、音源を入手するプラットフォームとしてiTunesはあまり意識したことはなかったかも。おそらく自分の中ではただ、購入した音源を保管して、iPodなり、iPhoneに入れるためのものとしてしか認識していなかった感があります。しかし、それすらも近年は、ストリーミングサービスをメインに使うため、あまりすることはなくなってしまいました。ですので、そういうことを考えた場合、確かにiTunes、いらないなという答えが出てくることも一応理解できます。

iTunes終了=ダウンロード販売即終了なのか?

ただ、問題はもし、iTunesがなくなった場合、今後も音源は購入できるかのどうか? ということではないでしょうか? 正直、今の時代、先述のとおり、iTunes Storeからのダウンロード購入は、確かに一般的にただ音楽を楽しみたいだけという人にとっては稀中の稀ではないでしょうか? だって、日本には世界からすると稀有なCDがまだ売れるというガラパゴスな場所であることから、例えばファンが好きなアーティストを支援するためならデジタルではなく、フィジカルを買えば良いのですから。

でも、どうなんでしょうね。今の時代ストリーミングにあるものをそういう目的でフィジカルで購入することはわかりますが、デジタルで購入するなんてケースはあったりするのでしょうか? ちょっと私の感覚にはないのでわからないので確かなことは言えませんが…。

ただ、実はDJ用の音源をiTunesで購入することは正直、近年は便利だと思っていました。何が良いかって、決済までのお手軽感。あのサクサク進む感じは、たまにどうしても1曲だけ欲しい曲がある時は、ほかの販売プラットフォームより、お手軽で、ポチったらすぐにiTunesに入るしで、私的にはけっこう重宝していました。

閑話休題。

 

iTunes終了はほぼ確実と言われているとはいえ、まだ少なくとも現段階ではあくまで噂です。しかしながら、すでにユーザーが心配する音源購入については、引き続き新アプリの「ミュージック」でも可能という噂もあるため、そこまで心配したり、ノスタルジーにかられることもないのかなぁとも。またこれは1つの見方ですが、ある記事では、機能が増えすぎて音楽を聴くということ以上ができるようになってしまったiTunesにとっては、今回、3つのアプリに分離することで、音楽を聴くことにフォーカスした原点回帰だとする向きもあります。

ですので、世間がザワ付いている理由は、音楽の聴き方に革命を起こしたといえる”iTunes”という存在がなくなってしまうことで自分も感じざるを得ないノスタルジックな感情なのではないかと。あとは、音源をアーカイヴしているiTunesから新アプリへのライブラリーの移行がうまくいくかどうかということくらいではないでしょうか?

もし、iTunes StoreがなくなったらDJはちょっと困るかもしれない説

もしかしたらDJの人からは、iTunesで曲を購入しているからStoreがなくなるのは困るという声はあるかもしれませんが…。まあ、多くの人にとってはノスタルジー以外に騒ぎ立てることはないのでないかなぁと。

 

なんというか、これを"サブスクリプション擦れ"と言わずしてなんというかって感じがしなくもありません。

ちなみにMusicallyによると、サブスク疲れはまだサブスク大国アメリカには打撃を与えていないそうで、「アメリカ人の3分の1以上が今後2年間で使用しているサブスクリプション・サービスの数を増やすことになると考えているという結果が出ています」とのこと。

こういった調査結果があることを考えると本当にiTunesはなくなるのかもしれませんね。すでにiTunesのTwitterとFacebookアカウントは全投稿が削除されているといいます。その答えはこのあと日本時間午前2時から始まる「WWDC 2019」でどうぞ。

なお、Appleは、この秋から日本でもサービスが始まる動画ストリーミングサービス『Apple TV+』を3つの新アプリのうちの1つ「TV」を主要コンテンツにすると見られているそうな。

そういう意味では音楽だけでなく、映画のダウンロード購入もさようならの時代が来たのかもしれませんね。ひとつ言えるのは、ただ使いやすい感じにしてほしいということのみ。だって、まだiTunes Storeではないにしろ、DJ用に音源買って、それをiTunesに入れることでとりあえずアーカイヴしていますので…。とりあえず、機械音痴な私はiPhoneに「ミュージック」ができた時は、かなり焦った記憶があります。だから、やっぱりスムーズに新しいアプリに移行できるかどうかが結局1番気になります。以上、お後がよろしいようで。

  6/4追記:iTunesの機能が今秋配布の新macOS「Catalina」(カタリナ)より3分割されることに。

大方の予想通り、Appleは「WWDC 2019」にてこれまで多くのユーザーが慣れ親しんだ従来のiTunesのかたちから新たな形態に移行することを発表しました。

Appleでは本日よりベータ版配布が始まった今秋配布の新macOS「Catalina」(カタリナ)より、iTunesを「ミュージック(Apple Music)」「TV(Apple TV)」「ポッドキャスト(Apple Podcasts)」の3アプリに分割。iTunesの肥大化した機能をこの分割によって、スッキリさせることでユーザビリティ改善を目指すとのこと。これはAppleのニュアンスからするとiTunesから新アプリへの移行という感じですが、"従来のiTunes"の終了を意味しています。

 

しかしながらCNNによると、これまでのiTunesで可能だったiTunes Storeでの音源や映画コンテンツの販売は今後も継続予定とのこと。購入したコンテンツは音楽なら「ミュージック」、映画なら「TV」といったように各アプリで利用できるとのことです。このあたりは、いくらサブスク全盛とはいえ、ダウンロード販売で音楽なり映画を日常的に入手している人にとっては、ちょっと安心できた部分ではないでしょうか?

そう意味では今回の"iTunes終了"は、事実上の終了ではなく、iTunes Storeが終了した時こそ、多くの人にとって"真のiTunes終了"を意味することになるのではないか? と勝手に思っています(だって、アプリの3分割状態という面では現行のiOSで正直もう慣れてるし...。 )。

ちなみにこれまでに購入済みのコンテンツやライブラリですが、そちらも新macOSでは、それぞれMac上の新しいアプリで維持されるそうです。

加えて、iTunesが終了した場合、iPhoneなど新しい端末を購入するなどした時にこれまで行なっていた同期はどうなるの? という疑問を持っていたかと思いますが、今後、その役目は先述のmacOS CatalinaのFinder(ファインダー)が担うことになり、デバイスのバックアップは、そのFinderのサイドバーで行なってくれるとのことです。

ギズモードによるとアプリを立ち上げる必要がなくなるため、この部分でもユーザー側からしたらスッキリした印象を受けるという感じでしょうか? 

 

まとめると今回のiTunes終了では個人的にはここがデメリットだなと思っていた部分は、特に起こることなく、機能の分割&継続で落ち着いたという感じです。

そうそう、あとWindowsでは引き続きiTunesは使用可能とのことです。Windowsユーザーは引き続きiTunesをご利用ください。

なお、WIREDでは、iTunes終了に伴う振り返り記事を公開しています。iTunesがいかに新しい音楽体験を先導したかに始まり、肥大化、音楽や映画コンテンツの体験方法が従来のダウンロードからサブスクリプション制ストリーミングに移行したことによる存在意義の損失に触れつつも、最後は感謝の意を示すという構成でなかなか興味深いものになっています。

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Top Image: Wikipedia

Reference: Yahoo News, Forbes, Music Ally, WIRED, GIZMODE, CNN