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CRZKNY別名義DJ ANACONDA『ANACONDA TRAX vol.1』はゲットーハウスという概念を空想させるアルバムな件

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『テラスハウス』軽井沢編はかねてより昨年のクリスマスに終了がアナウンスされ、今頃、出演者の皆さんはリアリティショーのスター的生活から普通の日常に戻っていることかと思いますが、Netflixで放送されている番組は佳境、最近のエピソードを視聴したところ、なんと女子メンバー間のギスギス感が半端ない。

 

都会の喧騒から離れた軽井沢の洒落たお家でもはや誰がマウントとるかとかレベルじゃないくらいドロドロになっていて三国志のごとき覇権を争う状態で、”殺るか殺られるか”なヴァイヴスに満ち溢れているため、テラハフリークの私も、勝手にハラハラドキドキしているわけなんですが、そんな気持ちすらまるっと飲み込む大蛇アナコンダな新作音源が本日リリースのDJ ANACONDAによるゲットーハウスアルバム『ANACONDA TRAX vol.1』です。

CRZKNY別名義DJ ANACONDAによるゲットーハウス集『ANACONDA TRAX vol.1』

牛すら絞めして殺してまる呑みにするっていうのが私の中の大蛇アナコンダの勝手なイメージ。これがあっているかどうかはググってみてもらえたらという感じなんですが、とにかくアナコンダはデカい蛇というイメージのもと、この『ANACONDA TRAX vol.1』について書くとするとホント、マジで既存のゲットーハウスを飲み込んでしまうかのようなヤバさに満ち溢れています。

というのもこのDJ ANACONDAは、日本が世界に誇る地獄大使CRZKNYの別名義で、彼のゲットーハウス名義としては昨年末、”年末年始の家族団欒用”として発表された「MY DICK IS ANACONDA」に続く作品です。

 

そんなわけで、今年もCRZKNYとテラハの動向が気になって仕方ない私にとっては、今月最も気になる音源のひとつなわけですが、CRZKNYもといDJ ANACONDA、マジで期待を裏切らない。

曲名からイメージできるゲットー感

まず収録曲のタイトルがあいかわずのゲットー感が素晴らしい。「COCAINE」、「HARDCORE」、「GHETTO BITCH」などシンプルにタイトルから音のイメージが伝わるところが秀逸です。またJuke/Footworkをベースにしながらも昨年はガバを再解釈したCRZKNY。今回はDJ ANACONDAとしてゲットーハウスを再解釈しているわけですが、思えば、CRZKNY名義では『M​.​F. HOUSE』、RVST HOUSEシリーズとしてアウトサイダーハウスと銘打った『ZECHZGANGZ』といったハウス作品にもファンかの高評価も獲得しているだけあって、今更言うのも何ですが、ゲットーハウスを作らせたとしてもCRZKNY印の品質保証は当たり前。

 

また2017年の3枚組アルバム『MERIDIAN』にもRVST HOUSEスタイルの1枚があり、その中でもCRZKNYが解釈したゲットーフィルターを通過したローハウスと呼べるような曲が収録されていたこともあり、これまでのファン的にもその文脈に続く作品として楽しめるのが、この『ANACONDA TRAX vol.1』が持つ魅力のひとつだと思います。

収録曲のBPMもBPM130台が中心ながらも曲によってはそのボトムヘヴィーな感じから時にこんなBPM早いんだっけと重されたり、利き手のBPM感覚を狂わせてくるのもDJ ANACONDAマジック。ゲットーマナーよろしく、ルーピーなビートと声ネタはやっぱり中毒性がありますし、個人的にはアシッドなTB-303系の音がワルそうになる「NASTY」、「FREAK」、「CRAZYMAN」あたりが特にツボ。

ゲットーハウスとは何ぞや? ということをイメージさせてくれるアルバム

私はシカゴとかこの手の音楽の発祥の地には行ったことがないし、もちろんのこと、その黎明期とかのリアルなシーンを見たことはないのですが、このDJ ANACONDAの『ANACONDA TRAX vol.1』は、そういったシーン界隈のアーティストたちがハード機材を使って制作していたりする様子やパーティーの様子を聴いていると想起させてくれる作品だと思いました。

その昔、日本にDaft Punk(ダフト・パンク)とかPhoenix(フェニックス)を持ち込んだ”職業フランス人”というムッシュ梶野(最近は、Instagramで度々藤原ヒロシの写真を上げているイメージ)は、その昔こう言いました。「パリとは空想するものである」と。 

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その言葉を借りるなら、私たちは”ゲットーハウス”という概念を仮によく知らなくてもこのアルバムを聴けば、イメージできるようになる。そんな作品だと思いました。

 

GOODWEATHERがオーガナイズするAnchorsongリリースパーティー at 名古屋Mago

なお、13曲入りの『ANACONDA TRAX vol.1』は、GOODWEATHERのbandcampにて本日1/19の19時発売となりますので気になった方はこちらで購入を。

また本日は、そのGOODWEATHERの本拠地名古屋・MAGOにてロンドン拠点の日本人プロデューサーAnchorsongの『Cohesion』リリースパーティーが開催され、CRZKNYも出演とのことです。

ちなみに私は、そのAnchorsongのリリパ at 新宿MARZに今週木曜日に遊びにいき、MPCと弦楽器演奏のライブパフォーマンスを見てきましたが、すごく良かったです。

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名古屋近郊の方は是非イベントに足を運んでみてはいかがでしょうか?

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