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CRZKNYとGnyonpix「原爆・核・放射能・歴史」コンピ第6弾が1曲目曽我部恵一 Family Archestraから最後までフルで濃密な内容だった件

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かねてから収録曲が公募されていた毎年恒例となっているCRZKNYとGnyonpixによる「原爆・核・放射能・歴史」をテーマのコンピレーションアルバム『Atomic Bomb Compilation vol.6』が今年も無料で配信が開始されています。

終戦の日である8月15日に今年も無料配信

配信開始日は、予定どおり終戦の日である8月15日。今年は平成最後の夏ということで、昭和期に行われた戦争からは今後、少なくとも元号的には昭和、平成、新元号に移り変わるため、その記憶とは距離が生まれるわけで。ただ、時代が流れても戦争が起き、そのせいで原爆が広島、長崎に落とされ、多くの人々が亡くなったという事実は変わらないわけで。そして、今もどこかで生々しい紛争、戦争行為が行われているわけで。

全37曲入りシリーズ第6弾は1曲目から姿勢を正される

閑話休題。

『Atomic Bomb Compilation vol.6』は、現在bandcampにて配信中かつ無料ダウンロード可能になっています。今年の収録曲数は37曲になっています。またコンピは1曲目は曽我部恵一 Family Archestra「ヒロシマ・モナムール (Hiroshima mon amour)」からスタート。原爆ドキュメンタリーの音声を使用した同曲を再生し聴いていると、すぐにこのコンピを聴くために襟元を正さねばという気持ちになります。そのため1曲目にしてコンピ全体の案内役になっているような作品だと思いました。

 

その他にジューク/フットワーク、アンビエント、ドローン、IDM、インダストリアルテクノなどジャンルは様々になっているものの、エクスペリメンタルな収録諸作品が、37名の作り手の「原爆・核・放射能・歴史」への想いを代弁しているように思えます。

参加アーティストの想いも文字情報として受信する

なお、今年も配信先のbandcampでは、楽曲の横にLyrics(歌詞)と表示される場合は、提供アーティストのコメントを閲覧することも可能。いくつか読ませて頂きましたが、一様に興味深いものでした。”音楽”として楽しんだ後は、そういった作り手のメッセージも文字情報として是非受信してみてください。

1曲目から姿勢を正されるような気分になり、全編を通して濃密な音を聴く。そして、被爆国である日本に暮らす自分だからこそ、今後も考え続けるべきことがテーマになったコンピだと改めて感じました。

 

近年、世界情勢はどんどん混迷を極めているため、”戦争”というものを頭のどこかで意識しなければならないような時代になっているような気がします。人間が起こす戦争にはフィクションのヒーローが魔物と戦うように善悪の立場を明確に分けることはできないと思っています。それぞれの立場に正義があるからこそ、戦争が起こる、そして泥沼化することは歴史を振り返ればなんとなくわかるはず。

ただ、起きてしまえば、そのそれぞれの正義の下に犠牲者が生まれるということには変わりはないわけで。ですので、私としてはいかなる理由でも、仮に理想論だとしても、戦争で人間同士が殺しあうような事態は避けるべきだと思っています。もちろん理想論だと言われたらそれまでですが、そういうことはこの世の中にない方がやっぱり良い。そう思います。以上、お後がよろしいようで。

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Top Image via ATOMIC BOMB COMPILATION